レジェンドシルバーホークバースト原型開発を語る | プラム・スタッフ ブログ

レジェンドシルバーホークバースト原型開発を語る

皆さんこんにちは、

PLUM企画担当Yです。


今回は「レジェンドシルバーホークバースト」の原型工程について、企画担当Yが(1人で)語ってみたいと思います。


プラスチックキット(プラフィアもですが)については、現在「原型」を製作し、それを元にスキャン・採寸を行い、データ化したものを金型にする、という方式で開発しています。


プラスチックキット第1弾「シルフィード」は100%「手原型」による造形で、作られています。

「手原型(てげんけい)」というのは、昨今、3Dデータから光造形などで出力し、それを原型にするという方法も行われており、それと区別する用語として「手作業による原型製作」という意味です。

自然発生的に、出てきたような造語だと思うんですけど…どうでしょうか?


さて、原型についてですが、ゲーム中のCGデータをお借りしてそれを元に光造形出力しています。

原型は一体では無く、ある程度分割されていています。

考え方としては「ゴム型で複製が取れるくらい」の分割、いわゆる「ガレージキット」的な感じになっています。


出力前の状態はこんな感じですね。


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この状態では、各部のスジ彫りやディテールはあまり入っていません。CGモデルはテクスチャーによる

モールド再現を行えるからで、立体として仕上げる際にはディテールを再現しなければなりません。


今回は、ここからが手作業になっていて、ポリゴン的になっている本体ラインの修正や、各部ディテールの追加を行っています。また、CGモデルでは省略されてしまった部分などを、下記にある線画デザインを確認しながら造形していきました。




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何とも中途半端な方法に思えるかもしれませんが、「立体として確認したい」という部分と線画デザインに寄せるにあたり立体としてアレンジが必要になってくるので、「納得できるものを作る」という着地点に向かうには、この方法のほうが早かったりするのです。


あらかたの造形は、「データ+光造形」で手間と時間を省略して、微調整、仕上げについては「手原型」と同様のアプローチを行う、といった感じです。出来上がった原型は基本的に「手原型」と変わりません。

このパーツを「短くしよう」「太くしよう」なとといった修正があった場合にも、ノコギリで切ってプラ板で…など、昔ながらの方法で修正していくわけです。



こちらは完成した原型です。

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原型がOKになると、先ほどの「ゴム型で複製」を取り、こちらは塗装して「完成見本」となるわけです。

この辺はまさしく「ガレージキット」と同じですね。


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ここから先は、設計~金型開発になるのですが、

またの機会に詳しくやりたいと思いますので、おたのしみに~!






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