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インディーズゲームの小部屋:Room#157「Super Crate Box」
「インディーズゲームの小部屋」の第157回は,8bitスタイルのシンプルなサウンドとグラフィックスが魅力の1画面アクション「Super Crate Box」を紹介する。本作は,画面上部からエンドレスに出現する敵をひたすら撃退しながら,木箱を集めていくアクションゲームだ。
ゲームの目的はただ一つ,日本語に訳すと「超・木箱」というタイトルにふさわしく,ミスするまでの間に何個の木箱を収集できたかを競うというもの。ストーリーはもちろん,ゲームクリアという概念も存在しない。本作では純粋にプレイヤーの反射神経と集中力,指先の器用さだけが問われるのだ。
キャラクターの操作方法は,方向キーで左右への移動,上もしくは「Z」でジャンプ,そして「X」で攻撃というもの。初回プレイ時にはチュートリアルも用意されているが,何も難しいことはないので,すぐに操作方法を理解できるはずだ。
さてゲームを開始すると,画面上部から何やら可愛らしいモンスターがワラワラと出現し,画面下に向かって進んでくる。しかし本作はあくまで木箱を集めるのが目的のゲームなので,いくら敵をやっつけても得点にはならない。
かといって,敵をほったらかしにして画面下の火の中に落としてしまうと,怒り狂って真っ赤になった敵が再び画面上から現れて猛スピードで駆け回るようになるので,大変危険だ。自分から火に飛び込んでおいて激怒するとか,なんとも自分勝手な連中だ……とは思うのだが,倒さなければ真っ赤になったモンスターがどんどん増えてしまうので,できるだけ見逃さずにやっつけておきたい。
武器には,もっとも基本的なピストルから連射の効くマシンガン,高威力だが連射はできないバズーカなど,さまざまなものがあり,武器の種類はゲームプレイを通じて入手した木箱の数に応じて増えていく。筆者のお気に入りは火炎放射器だ。
一方で,弾が放物線を描いて飛ぶグレネードや,そもそも飛び道具ですらない地雷や刀といった武器は使いこなしが難しく,本作でどれだけのスコアを獲得できるかは,どこに木箱が現れ,どの武器が手に入るかというランダム性にかなり左右される。得意な武器を手に入れたときには,すぐに新しい木箱を取らずに,画面上の敵をある程度片付けておくほうがいいかもしれない。
また,最初は1つしか選べないものの,本作には全部で3種類のステージがあり,各ステージでノーミスで木箱を10個集めることで,新しいステージがアンロックされる。さらに新しいキャラクター(コスチューム?)なども,ノーミスで木箱を取り続けることで開放されていくので,気を抜かずにハイスコアの更新を目指してほしい。
ゲーム内容は極めて単純だが,武器ごとに異なる立ち回りが必要となるアクション性はなかなか高く,ハイスコアを稼ぐにはかなりの集中力が要求される本作。1ゲームにかかる時間も短めで,ちょっとした空き時間に遊ぶのにもぴったりの作品だ。そんな本作は,公式サイトでフリーゲームとして公開されているので,興味を持った人はさっそくダウンロードしてみよう。
■「Super Crate Box」公式サイト
http://www.supercratebox.com/- この記事のURL:
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