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インディーズゲームの小部屋:Room#159「GIGANTIC ARMY」
「インディーズゲームの小部屋」の第159回は,ASTRO PORTの「GIGANTIC ARMY」を紹介する。本作は,ワープ航法の発達によって外宇宙にまで進出した人類と,ラムロン人による異星間戦争を描いた2D横スクロールメカアクションだ。ラムロン星系の制宙権を確保した地球軍降下部隊と,それを待ち構えていた頑強なラムロン地上軍との泥沼の戦いが,いま幕を開ける……。
プレイヤーが操作するのは,地球軍が投入した陸戦型MCR(有人戦闘ロボット)の傑作機「GMR-34 サラディン」。サラディンの武装には,弾数無制限のメインウェポン「アサルトライフル」「ライアットガン」「グレネードガン」と,弾数に限りがあるスペシャルウェポン「クラスター爆弾」「ミサイルポッド」「ビームカノン」が用意されており,ゲーム開始時にそれぞれ1つを選んで装備できる。
ところでギガンティックな巨大ロボといえば,「赤道の冬」と呼ばれる未曾有の異常気象によって混乱した世界で,新たな世界秩序の主導権を狙う人類が,12体の巨大メカ“ギガンティックフィギュア”による国家間の代理戦争を繰り広げるTVアニメ「機神大戦ギガンティック・フォーミュラ」が数年前に放映されていたが……何となく連想しちゃっただけであって,本作とはまるで関係ない。
サラディンのアクションは,方向キーによる移動と,上述のメイン/スペシャルウェポンによる攻撃に加え,バーニアによるジャンプおよびシールドを使った防御が可能。武器とシールドは方向キーで向きを変えられる。また,左右どちらかを素早く2回入力することで,一定距離をダッシュ移動できるので,敵弾を緊急回避するのに役立てよう。
本作の魅力は,何と言ってもマッシブで無骨なメカデザインと,重量感あふれるメカアクションにある。主役機サラディンのファットなシルエットや,ステージボスとして登場する巨大な多脚メカのデザイン,白煙を引いて乱れ飛ぶミサイルに,轟音とともに巻き起こる大爆発など,メカ好きの心を鷲づかみにする演出が満載だ。
ガンダムのスマートなデザインもいいけれど,ボトムズの泥臭さのほうが好みに合うという人ならば,グッとくることは間違いなく,細部まで描かれたグラフィックスも,これまで以上に気合が入ったものに仕上がっている。
また,バーニアによるジャンプや,ダッシュを行う際に一瞬のため動作が入るなど,サラディンの操作感はまさに“ヘビー”のひと言で,兵器としての重さが感じられるアクションが満喫できる。
もちろん,アクションゲームとしての完成度も申し分なく,難度もEASY,NORMALのほか,NORMALをクリアするとHARDが,HARDをクリアするとINSANEが開放されるといった具合に,腕前に応じて楽しめるのだ。
そんな本作は,公式サイトにて体験版が配布されているほか,パッケージ製品版が税込1890円(ダウンロード版は税込1575円)にて発売中。体験版をプレイして気に入った人は,ぜひ製品版でこの戦いの結末を見届けてほしい。
■ASTRO PORT公式サイト
http://www.interq.or.jp/saturn/takuhama/dhc.html- この記事のURL:
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