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いやっほぅ!ついに『After Burner Climax』 が出たぜ!:iPhoneゲーマーな日々94

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最初にファミ通で発表されてから、約半年。
本日、爽快フライトシューティング『アフターバーナー II』の現代版『After Burner Climax』がスマホでついにリリース!
おあずけを食らっていたせいでゲーキャスのテンションはMAX。
今回はそのテンションのままゲームを紹介する。

皆さんは世界3大体感ゲームをご存知だろうか?
それは『アウトラン』・『スペースハリアー』・そして先ほど名前を挙げた『アフターバーナーII』の3作(人によってはR360が入るらしい)。
セガゲーマーの中では世界3大美女、クレオパトラ・楊貴妃・小野小町と同じぐらい常識である。
世界3大…というぐらい(自分の中で)ネームバリューがある作品が出てしまったのだからテンションが上がって当然なわけだ。
『After Burner Climax』のアーケード版がそもそも好きだったのもあるし、この記事については冷静に書いていないので細かい点を気にしないで見て欲しい。
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▲アフターバーナー筐体。Wikipediaより。これが街の各所にあった時代が…。

まず最初に残念な点から。
残念ながら今回は体感ゲームではない。
無理やりジャイロセンサーを使って「これは体感ゲーム」と言い張るセガを期待していたのだが、まっとうな家庭用版『After Burner Climax』の移植だ。
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▲32bitのCPUを2つ積んで「64bit級」と言い張るセガハード。

元々が超高性能ハードの性能を生かしたゲームなわけだが、プレイしてみると「スマホ版だからしょぼい」という感じではなく、小さくてもちゃんと『アフターバーナー』している。
その原因は原作…つまりアフターバーナー好きの思い出をリスペクトした流れがあること。
ゲームのスタートはちゃんとアフターバーナー伝統の発進シーンから。
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なお、この部分は飛ばすことはできない。だって伝統だから。
USストアを見ても「発進シーンが飛ばせないので★1」とか書いてあるが、そんな事言っているやつは『あうあーあーあー(※1)』でもやっとけ。
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▲機体によって発進シーンが異なることもあるぞ!

※1…Mk3版アフターバーナーの隠語。あまりの移植の出来の悪さに『アフターバーナー』と直接呼ばれず『あうあーあーあー』と呼ばれることになった。
参考文献:Beep(ビープ) 復刻版―特別付録 音楽CD2枚組 (Softbank mook)

続いて重要なのはゲーム部分。
美しい風景のなかで次々と敵機をロックオンして撃墜していく爽快感がちゃんと再現されているのか。

参考までに家庭用版のグラフィックを用意してみた。
美しい海に日差し、ミサイルの煙に海面の表現など鮮やかな自然が再現され、この中で敵を撃墜していくのが爽快だった。
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で、こちらがiOS版(iPhone5)。
海が平坦になっており、光の表現、煙や飛行機のディティールなどは全体的に劣ってしまっている。
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が、高速スクロールしていると十分綺麗で、静止画での差ほどには気にならないというのが印象だ。
美しい風景をバックに敵を撃ち落とす爽快感は十分。
なに、やっぱりグラフィックが気になる?
そんな小さいことを気にしていたら体感ゲームの移植ものはプレイできない(※2)ぞ。
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▲地上基地が平坦とか言っちゃいけない

※2…セガの体感ゲームシリーズは当時としては高性能なハードの上で作られていたため、家庭用ハードの進歩まで完全移植が不可能という状態にもかかわらず様々なハードに無理やり移植された。「あの◯◯が家でプレイできる!」という売り文句で購入したユーザーを何度悲しみにたたき落としたか…。
完全移植といってもいいものが出たのは、アーケード可動から10年後、セガサターン版リリース時である。

▲参考までにファミコン版。

で、肝心のゲームプレイの内容も、きっちりアーケードゲームしている。
とにかく出てくる敵をロックオンしてミサイル発射するスピーディーでシンプルな展開。
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ピンチになったらクライマックスモードを発動して時間の流れをスローにして敵を一気に殲滅!
ひたすらにハイスコアを狙うのはアーケード世代ならしっかり楽しめるはず。
何度も死んで、スコアを伸ばして楽しむ、アーケードスタイルのゲームは面白い!
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▲強いて言うならエフェクトが弱くなっているのでクライマックスモードの爽快感はちょっと劣るか。

グラフィックは無理でもそのまま移植できるところは健在。
例えばBGMはアーケード版と同じく現代アレンジバージョンと旧作そのままのBGMを選択できる。
ステージ4でFinal Take OffからAftrer BurnerにBGMが切り替わるタイミングなど旧作ファンには感涙モノだ。

▲After Burnur。動画のBGMなどで使用されることも多く、ゲームを知らなくても聴いたことがある方面多いのでは?

アーケード版の説明不足も完全再現。
このゲーム、基本設定のままでプレイするとゲームスピードが早すぎて即死してしまうという難点がある。
実は機体速度を遅くするだけで難易度が大きく下がるのだが、これが説明されていないので初心者が基本設定のまま即死する事故が続出しのだ。
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▲右上のゲージをタッチすると速度を変更できる。

もちろん、スマホ版もそのあたりの初心者向け説明はナシ。
「最低限の操作説明から想像力を働かせないライトゲーマーは去れ!」というセガのありがたい配慮をアーケードと同じように味わうことができる。

さすがセガ!
俺達にできないことをやってのける!
そこにシビれる!あこがれるッ!
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▲アーケードゲーマーとは最低限の説明から想像力を働かせるものなのだ…。

だが、自分としては多くのアーケードゲーマーにこのゲームを触って貰いたいので「初プレイの方は是非スピードを最低に落としてプレイしてください」といっておこう。

全体としてみるとタッチ操作ということでいろいろゲーム部分で劣っている感は否めない。
バルカンを撃ちながらミサイルを使うのが難しかったり、機体の速度調整がとっさにしづらいとか、そういう点が残念だが、それでもアーケードなフライドコンバット好きなら値段に見合うぐらいは確実にあるはず。
セガマニアなら音楽を味わえるだけで価値アリ。
ただ、全体的にロードが長く、旧機種だと辛いのでiPhone4SやiPad2以上は推奨。
iPod touch 4Gとかで無理にプレイするのはやめておくように。

最後になるが、これが気に入ったら家庭用・筐体が動くアーケードもぜひ遊んでみて欲しい。

アプリリンク:
After Burner Climax(itunes 250円 iPhone/iPadの両方に対応 / Google Play 250円)