極上の爆音で楽しむ『エースコンバット7』

 2019年5月19日、東京都立川市のCINEMA CITY CINEMA TWOで、“ACE COMBAT 極上爆音FAN MEETING”が開催された。同イベントはその名の通り、“極上爆音上映”が売りの映画館CINEMA TWOで、『エースコンバット』シリーズの名曲や最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』(以下、『7』)のプロモーション映像を楽しむファンミーティング。当日は以下のメンバーが参加し、ファンとともにイベントを盛り上げた。

●『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』 メインコンポーザー 小林啓樹氏※
●バンダイナムコエンターテインメント ブランドディレクター  河野一聡氏
●バンダイナムコエンターテインメント プロデューサー 下元 学氏
●バンダイナムコスタジオ サウンドディレクター 渡辺 量氏
●バンダイナムコスタジオ サウンドスーパーバイザー 中西哲一氏
※小林氏は、当日体調不良で欠席した脚本家の片渕須直氏に代わって登壇。

“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_01
左から下元氏、河野氏、小林氏。
“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_02
左から渡辺氏、中西氏。

 イベントは、渡辺氏による『エースコンバット』シリーズ楽曲爆音DJパフォーマンスからスタート。迫力満点のサウンドを堪能した後は、開発スタッフがピックアップした、とくに印象的なプロモーション映像が爆音調整で上映された。

 最初の映像は『7』のロンチトレーラーが上映され、続いて『7』のオープニングムービー。この映像について聞かれた小林氏は、「エイブリルがF-104C Starfighterに乗って離陸するシーンは、とくに力を入れました。彼女がいろいろな思いをのせて離陸する姿を、しっかりと描きたかったのです」と教えてくれた。

“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_03
F-104C Starfighter。小林氏は、「じつはこの機体はあまり好きではないんですが(苦笑)」と冗談めかして語り、ファンの笑いを誘っていた。

 また、河野氏は「スタッフががんばって作ってくれた大好きな映像です。大スクリーンで爆音の音響で観ると、すごいですね。ほぼ映画じゃないですか」とコメント。プロデューサーの下元氏に、「このまま映画化したほうがいいんじゃないの?」と意見を求めると、会場からは大きな拍手が! 下元氏は「何で勝手に約束するんですか!」と河野氏にツッコみつつ、「映画化できるかどうかはわかりませんが、引き続きがんばっていきます」と回答した。

 続いて上映されたのは、Gamescom2018で公開されたストーリートレーラー。この映像を観た河野氏は、「このトレーラーも苦労しました。ゲームが100%だとすると、トレーラーは120%の気持ちで制作に臨んでいます。クオリティーの高いカットを集めて、音楽やSEを調整して、『エースコンバット』を代表する映像を毎回作っているのですが、そのひとつをここでファンの方たちと観れたのは、いい思い出です」と感慨深げだった。

 プロモーション映像の爆音上映が終わると、河野氏ら登壇者がファンと交流するコーナーに。最初の質問は、「『7』は地上戦で尺を伸ばしている感じがしました」というもの。ファンの鋭い意見に、河野氏は「地上戦で間延びしてしまうのは僕らも承知しております。ですので、ダウンロードコンテンツの最初のミッション(DLC第4弾予定)は大空戦を用意しました」と回答。突然のサプライズ発表に、ファンからは大きな歓声が上がっていた。

 また、「7歳で『エースコンバット』に出会い、戦闘機の技術者になりました」というファンからは、開発スタッフへのお礼のコメントが。「私が知っているだけでも、皆さんが作ったゲームに影響されて航空業界に携わるようになった人間がたくさんいます。ありがとうございます」という心打たれるメッセージに、会場は温かい拍手に包まれた。

 河野氏は、「ファンの皆さんの人生に影響を与えているというとおこがましいですが、気持ちを動かすことができればという思いで僕らは仕事をしています。これからも航空業界、ゲーム業界に影響を与えられるような作品にしていきたいと思いますので、ぜひ応援をよろしくお願い致します」と感謝の気持ちを伝えた。

“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_04

 ファンとの心温まる交流の後は、中西氏の進行のもと、“戦闘機エンジン音を極上爆音で聴いてみよう!”と、“爆音で楽しむ、戦闘機エンジン音クイズ”のコーナーが始まった。どちらも迫力満点のエンジン音が堪能できたうえ、ファン参加型のクイズでは正解者にThrustmaster社提供のフライトスティックのプレゼントも。エンジン音を聴いて機体を当てる難問に、会場につめかけたファンも苦戦したようだが、河野氏のヒントを頼りにクイズを楽しんでいた。

“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_05
クイズには架空の戦闘機“ADF-01 FALKEN”のエンジン音も出題された。

 クイズが終わると、追加ダウンロードコンテンツ第1弾~第3弾で登場する新たな機体の勇姿が収録されたAdditional Aircraft トレーラーの極上爆音調整版が公開されたほか、開発チームの凄腕パイロットによる、5月22日より配信のADF-11F Ravenの実機プレイが行われた。

“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_11
2019年5月22日に配信される“ADF-11F Raven”。

 DLCに関して河野氏は、「第4弾で先ほどお話した大空戦をお届けしますし、第5弾、第6弾では僕と下元が何度トライしてもクリアーできていない(苦笑)、高難度のミッションを、多分難易度調整して配信する予定ですのでお楽しみに(笑)」とアピールした。

 続けて行われた告知のコーナーでは、『エースコンバット』シリーズで初となる本格的な音楽イベント“エースコンバット/エス : ザ・シンフォニー”の追加情報が公開された。イベントの開演日時やチケットの料金は以下の通り。詳細は公式サイトをチェックしてほしい。

【情報】
エースコンバット/エス : ザ・シンフォニー
開催日時:2019年7月27日(土曜日)
昼公演 開場:13:00 開演:13:30
夜公演 開場:16:00 開演:16:30
会場:羽田 TIAT SKY HALL
チケット料金:9000円[税込]
公式サイト:https://ace7.acecombat.jp/special/symphony.php

 最後に、それぞれファンにメッセージを送り、ファンミーティングは幕を閉じた。

渡辺「フルレンジのしっかりした音響施設でも、しっかり音が聴こえるように開発をしてきました。そのおかげで、ゲームの素材をほぼいじらずに公開できたので、我々の方針は間違っていなかったなと実感できました。また、効果音を含めて皆さんと楽しむことができたのは、貴重な経験になりました」

中西「最初にこのイベントの企画を聞いたときは、無茶なことをやるなと思いましたが(苦笑)、終わってみると新しい作品の楽しみかたを提案できたと思います」

小林「私自身、『エースコンバット』が作りたくて当時のナムコに入社したので、いまだにこういったイベントに参加できて光栄です。作品に対する思いは皆さんと同じですので、引き続き空への憧れや飛ぶことのすばらしさを表現していきたいです」

下元「今回のイベントに限らず、いろいろな形でファンの皆さまと交流する場を設けていきたいと思います。そこでご意見をいただきながら、長く楽しんでもらえるシリーズにしていきますので、今後も応援をよろしくお願いします」

河野「今後『エースコンバット』シリーズは、人と人のつながりや触れ合いを大事にするブランドにしていくことに決めました。こういった形で直接ご意見をうかがい、皆さんのための『エースコンバット』にしていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました」

“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_06
“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_07
“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_08
“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_09
“ACE COMBAT(エースコンバット) 極上爆音FAN MEETING”リポート。ブランドディレクター・河野一聡氏らによるトークでは驚きの発言も_10
会場の入口には、コトブキヤから発売される模型も展示されており、多くのファンが記念撮影を行っていた。