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中華ゲーム見聞録:世紀末ハクスラARPG『G2 Fighter』押し寄せる敵を撃ちまくる爽快全方位シューティング

「中華ゲーム見聞録」第55回目は、荒廃した核戦争後の世界を舞台に、押し寄せる敵の大群を一掃していく爽快シューティングARPG『G2 Fighter(基因特工)』をお届けします。

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中華ゲーム見聞録:世紀末ハクスラARPG『G2 Fighter』押し寄せる敵を撃ちまくる爽快全方位シューティング
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中華ゲーム見聞録」第55回目は、荒廃した核戦争後の世界を舞台に、押し寄せる敵の大群を一掃していく爽快シューティングARPG『G2 Fighter(基因特工)』をお届けします。

本作は中国・重慶市を拠点とするインディーデベロッパーOrbit Games(欧比特遊戯工作室)が開発し、HeyBox Interactive(小黒*遊戯。*は「合」の下に「皿」)によって8月28日にSteamで早期アクセス版が配信されました。HeyBox Interactiveは中華ゲーム見聞録第5回目でお届けした、実在の虐殺事件を題材にしたADV『One-Way Ticket』のパブリッシャーでもあります(ちなみに『One-Way Ticket』は日本語がサポートされましたので興味のある方はプレイしてみてください)。HeyBox Interactiveによれば、本作はニンテンドースイッチなど家庭用ゲーム機向けの発売も予定しているとのことです。


本作の内容ですが、レンジの違う3種類の武器(銃、近接武器、投擲武器)を使い分け、押し寄せる敵の大群と戦っていく見下ろし型シューティングARPGです。プレイヤー1人で無双するだけでなく、大勢の仲間と共に戦うこともできるとのこと。また敵のドロップするアイテムを集め、自機を強化していくハクスラ要素もあります。さっそくプレイしていきましょう。

舞台は核戦争後の荒廃した世界



ゲームを始めるとまずは難度選択です。やけにレベルがたくさんありますが、普通以上はまだアンロックされていません。本作では再プレイ時に難度を選び直すことができます。ハクスラ系のARPGなので、自分のレベルに合った難度にしましょう。難度が高いほど金銭やアイテムのドロップが良くなります。


難度選択後、本作のストーリーが語られます(音声は英語のみ)。核戦争によって荒廃してしまった世紀末的な世界が舞台。わずかに生き残った人類は地下での生活を余儀なくされます。しかし人類は次第にその数を減らしていき、数百年経ったときには残り2人となってしまいました。


人類最後の2人は地下から抜け出し、希望を追い求めて地上を探索します。そして「エデン」という謎の施設を発見。そこは数多くの冷凍カプセルや未知のテクノロジーで溢れていました。


最後の人類たちはエデンのシステムを起動させ、冷凍カプセル内の「新人類」たちを呼び起こします。そして荒れ果てたこの世界を彼らに託し、力尽きて亡くなってしまいました。


新人類たちは居住区「パラダイス」を建設し、荒廃した世界で生き延びていきます。そしてさらに時が経ち、本作の主人公である第91代目の新人類、ボーン・ピエロンが登場。誰が自分たち新人類や「エデン」を造ったのか、パラダイスの外はどうなっているのかが常に気になっていました。彼はパラダイス外に出る権限を得るため、軍の入隊試験を受けに行きます。


先ほどまでのシリアスな世界から一変、『マインクラフト』のようなローポリゴンのキャラクターたちが試験会場に集まっています。操作方法ですが、Xboxパッドの場合、左スティックで移動、右スティックで攻撃方向、Bボタンで緊急回避、十字キーで画面の角度変更になります。


試験監督を務める鬼軍曹のスパルタ。今は老兵ですが、昔は歴戦の勇者で「軍神」とも呼ばれていました。「どんな方法を使ってもいいので、とにかく生きてゴールにたどり着くこと」が試験の合格条件です。


試験開始。受験者たちがゴール目指して一斉に走り出します。遅れないように急ぎましょう。途中で銃撃されたり、電撃を食らったり、横から走ってきた車に跳ね飛ばされたりと、何だかコミカルな展開に。昔やっていたテレビ番組「風雲!たけし城」を思い出しました。


水の中に入ると浮き輪を付けて泳ぎ出すのが可愛いですね。荒廃した世界やルーツのわからない新人類など、作品の背景設定自体は重いため、アクションシーンとのギャップが面白いです。


ゴールに到着すると、ヘレンという謎の美女が登場。「カタツムリより遅いわね」と軍隊式の口の悪さでお出迎えしてくれます。人物設定を見てみると、新人類でも旧人類でもないらしく、何かの理由でスパルタ教官の養女になったとのことです。ストーリーの鍵を握る人物でしょうか。

武器を使いこなそう



次は地下基地での射撃訓練です。まずはアサルトライフルから。右スティックで方向を決め、RTで射撃です。弾が散らばるので当たりやすく爽快感があります。撃ち尽くすと自動的にリロードします(自分でリロードしたいときはXボタンを長押し)。


ターゲットを一掃すると、次の部屋へ移動になります。ここではスナイパーライフルの訓練です。射撃速度はそれほど速くありませんが貫通力があるので、敵が密集しているところに撃つのがいいでしょう。


次はショットガン。射程距離は短いですが攻撃範囲が広いので、押し寄せる多数の敵を相手するには打って付けです。


次の部屋へ行こうとしたら、ブリッジの下から巨大なメカ魚が飛び出してきました。軍用兵器でしょうか。説明がないのでわかりませんが、これもエデンのオーバーテクノロジーと関係があるかもしれませんね。


LTで近接武器による攻撃。ここではライトセイバーのような武器でターゲットを斬っていきます。銃器よりだいぶ攻撃力が高いですね。銃のリロード時の隙を補うことができます。


最後は投擲武器。右スティックの押し込みでグレネードを投げることができます。ただ攻撃方向を決めるスティックを押し込むので、慣れるまで狙いづらいかもしれません。威力自体は近接武器の方がちょっと高いですね。


最後に戦車を使った砲撃。Aボタンで戦車に乗り込むことができ、砲台を動かして砲撃します。戦車自体は運転できないようですね。攻撃力は格別で、銃器の9倍ほどの威力があります。


すべての訓練が終了すると、スパルタ教官が50年前の戦いを思い出します。プレイヤーは若き日のスパルタとしてさっそく実戦に挑戦。押し寄せるゾンビならぬミュータントを相手にスナイパーライフルを撃ちまくります。Xボタンで武器の切り替え。なかなか爽快感があって楽しいです。


戦車があったので、乗り込んでの砲撃。ちなみにミュータントたちは倒されると「道路工事人」「民間航空機パイロット」など、人間だったころの職業が表示されます。ちなみに左下の赤いバーがプレイヤーのライフ、青がスキルポイント、オレンジが怒りメーターです。怒りが満タンになると「LT+RT」で必殺技を出せます。


LBとRBにはスキルをセットすることができます。ここではバリケード設置のスキルですね。設置するとゾンビたちが通れなくなりますので、襲ってくる方向を限定させられます。敵の通路にボトルネックを作って一網打尽にしましょう。


RBではロケットランチャーを発射。戦車の砲台並みの威力があります。ただクールダウン時間があるので連射はできません。また画面右下の青いバー(スキルポイント)を消費します(自動回復)。それとすべての武器は、リロードはありますが、弾数制限がないので撃ちまくることができます。

そしてG2ファイターに



スパルタ教官の回想も終わり、晴れて試験合格した主人公のボーン。彼は軍ではなく、調査部に所属することになりました。機密情報に触れることができるので、新人類の存在の真実を知りたいボーンにとっては好都合の役職ですね。


しかし違法な調査まで行ったにもかかわらず、新人類の起源についての情報を得ることができませんでした。そしてある日、謎の組織にさらわれてしまいます。脳を徹底的に調べられた上、理解できない情報を脳に流し込まれ、拷問のような苦痛を味わわされます。このストーリー部分が結構長いのですが、最後にボーンは強制的に「G2」という組織に入隊させられ、共に新人類の謎を追うことになります。


G2に入って数年が経ち、表向きは賞金稼ぎとして活躍しているボーン。ある日のこと、バーでのごたごたを片付けたボーンの元に、G2メンバーのミーガンがやってきます。地下刑務所が暴漢たちに襲撃されているとのことで、共に救助に向かいます。


最初にボーンが入隊試験を受けた場所の地下が刑務所になっているようです。ミーガンは付いてきて、一緒に戦ってくれます。ちなみにYボタンを押すことで周囲をスキャンし、調べられるオブジェクトをハイライトしてくれます。


早速囚人たちが押し寄せてきました。ミーガンと協力して撃ちまくりましょう。怒りメーターが貯まると画面下部に必殺技の合図が出てきますので、「LT+RT」を押して発動です。敵を倒したあとには、アイテムがドロップされることがあります。


手に入れた武器・防具は装備画面で吟味しつつ、入れ替えて強化していきましょう。この取捨選択がハクスラの楽しいところですね。それぞれの武器・防具には付加効果もありますので、そのあたりも考慮するといいでしょう。


レベルが上がると、ポイントを「戦闘」「フィジカル」「知識」「リーダーシップ」の4つに振り分けることができます。リーダーシップは仲間を率いるときに、その能力を引き上げられます。


マップ画面では、次どこへ行けばいいのかも示されます。通常画面の右上にもミニマップがあるので、道に迷うことはないかと。


囚人たちを蹴散らしながらスパルタ教官の元へたどり着いたボーンたち。しかしひと足遅かったようで、一人で暴漢たちに立ち向かった教官は、息を引き取ってしまいました。串刺しにされている人たちなど、ローポリゴンキャラながら残酷描写がありますね。


刑務所の暴動を率いていたのは「聖教軍」という組織のようです。刑務所の暴動が収拾したのち、「ホーリーランド」という地へ調査に出掛けるボーン。地域間は車を使って移動します。


ホーリーランドで衝突するパラダイス軍と聖教軍。本作では集団戦闘が各地で発生し、ボーンはそれに巻き込まれていきます。果たしてボーンは新人類の真実にたどり着けるのか。この続きは自身の目で確かめてみてください。

爽快なハクスラシューティングARPG



本作はとにかく大勢の敵が押し寄せてきますので、銃を撃って撃って撃ちまくるというシューティングゲームの爽快感が味わえます。また敵のドロップするアイテムを集め、自キャラをどんどんパワーアップさせていく楽しさもありますね。ちなみに筆者のお気に入りの武器は、敵を一掃できる「火炎放射器」。かなり強力です。ポストアポカリプスと言えばやはりこの武器ですね。


また本作は一人で無双するだけでなく、大勢の仲間と共に戦うことができます。仲間にもHPはありますので、敵の攻撃が激しいときはボーンの範囲回復スキルなどを使って回復させてやりましょう。

早期アクセスながら完成度は高いのですが、現在のところ本作は英語と中国語のみで、日本語はサポートされていません。ストーリー部分が作り込まれているため、言葉が分からないと厳しい部分もあるかと。ただ『One-Way Ticket』が日本語サポートされたことや、家庭用ゲーム機での展開も考えているようなので、本作も日本語がサポートされる可能性はあります。今後の展開を期待したいと思います。

製品情報



※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字を日本の漢字に置き換えています。

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国の歴史ものを書いている作家。母は台湾人。人生の大半を中国と台湾で過ごす。中国の国立大学で9年間講師を勤め、現在台湾在住。シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、ブログ「マイナーな戦略ゲーム研究所」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。Twitterはこちら
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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