千葉・幕張メッセにて9月12日より開催の「東京ゲームショウ2019」。9月13日にセガブース行われた「電脳戦機バーチャロン」ステージをレポートする。

目次
  1. ビジネスの雑談からツインスティックの商品化に
  2. 亙プロデューサーと谷田氏がツインスティックを使ってデモプレイ!
  3. 発売は11月27日で4500円!

プロデューサーの亙重郎氏と、タニタ 代表取締役社長 谷田千里氏と久保彬子氏が登壇。「TANITA ツインスティック・プロジェクト」がどのような経緯で生まれたかなどの秘話が披露された。

写真左より谷田千里氏と久保彬子氏、亙重郎プロデューサー。

PS4向けに、シリーズ3作品を収録した「電脳戦機バーチャロン マスターピース 1995~2001」がリリースされることが決定。その大元である3Dロボットアクション・シューティングの「電脳戦機バーチャロン」の企画がスタートしたのは1993年だ。その当時、「ロボットゲームはありえない。もって3ヵ月ぐらいでしょう」といわれる中、それに逆らう形でリリースされた。

気が付けばあれから20年がたち、さらに3作品の移植が行われることにたいして、感慨深いものがあると亙プロデューサーは語る。

移植版の開発状況については、一瞬ヤバイ状況もあったそうだが、なんとか持ち直すことができたという。

ビジネスの雑談からツインスティックの商品化に

タニタといえば日本を代表する健康器具メーカーだが、なぜ「電脳戦機バーチャロン」の専用コントローラーである「TANITA ツインスティック・プロジェクト」を同社が開発することになったのだろうか。

元々は、セガが運営するシニア層向けの趣味活動を応援するサイト「シュミカツ」と、タニタの子会社がコラボをするという話しからスタートしている。その時点で、谷田氏は断ったのだという。「でも、社長に会えるならやろうかな」とわがままを言ってみたところ、じゃという流れで食事の場が設けられた。

その時は、契約書を交わして真面目なビジネスの話しをするだけの予定だった。しかし、お互いにゲームが好きということで、2時間半ほど話しているうちに、「電脳戦機バーチャロン」が発売されるがコントローラーの発売予定はないということを谷田氏が聞きつけ、「じゃ作らせてください」と手を上げたのがきっかけだったそうだ。

タニタのツインスティック・プロジェクト担当である久保氏によると、商品化はゼロからの手探り状態だったという。亙プロデューサーも開発時に、ツインスティックについては諦めていた経緯があった。その諦めていた部分の地雷をタニタが踏み直すということもあり、1日ごとに「やっぱり無理なんじゃないか」と思ったそうだ。そうした状況を踏み越えて、気が付けば完成にまでたどりつけている。

それに対して亙プロデューサーは、「情熱と粘り強さが噛み合って、ここまでこれたのかなと思う」と感慨深げに語っていた。

亙プロデューサーと谷田氏がツインスティックを使ってデモプレイ!

続いてタニタ社製のバーチャロン専用コントローラー「VCD-18-c 18式コントロールデバイス「ツインスティック」」量産モデルを使い、亙プロデューサーと谷田氏がデモを披露することに。

亙プロデューサーが実機で挑戦するタイトルは、ツインスティック開発のきかっけとなった「電脳戦機バーチャロン×とある魔術の禁書目録 とある魔術の電脳戦機」だ。ツインスティックで操作するにあたり、コントローラーのボタンなどのアサインが変更できるようになっている。

こちらのツインスティックをクラウドファンディングで購入した人は、自分好みのアサインが出来るか心配だった人もいるだろうが、そのあたりは抜かりなく対応しているそうだ。

デモプレイ前に、「ご存じの方おも多いと思いますが、私上手くないので。動いているということをお伝えするために、精一杯頑張ります」と予防線を張っていた亙プロデューサー。しかしながら、ツインスティックの操作も含めて、問題なくゲームプレイを進めていた。

ここまでたどり着くのに何度も涙を流したという久保氏。亙プロデューサーは、その苦労を端から見ていて気の毒に思うこともあったそうだ。ちなみにツインスティックの完成度だが、すでに量産試作であるため仕上がっているとのこと。

谷田氏によると、後半はタニタの働き方革命の一環でやっており、なぜか同社のエンジニアである大場弘氏がプロジェクトに巻き込まれていた。この大場氏と亙プロデューサーの仲がよく、タニタの仕事をそっちのけでやっていたという。大場氏から毎日連絡が来ることに対して亙プロデューサーは、「本業のほうは大丈夫なのかな?」と心配になったそうだ。

話しながらでもプレイに支障ない程度に、ツインスティックの完成度は高い。

こちらのツインスティックについて亙プロデューサーは、「業務用に慣れている人は違和感がないと思いますが、家庭用のものと比べてストロークの角度が若干大きいため、思いっきり入力しないと入りきらないような印象を持つかもしれません。アーケードでやっている、思い切ったガチャガチャとした入力がこのツインスティックにはふさわしい」と感想を語った。

続いて谷田氏が実機プレイに挑戦。同氏が選んだタイトルは、現在開発中の「電脳戦機バーチャロン マスターピース 1995~2001」の中から、「電脳戦機バーチャロンオラトリオ・タングラムver.5.66」だ。ちなみに、谷田氏が社長をやっていて役得だとおもったのが、これが2回目なのだとか。

黙々とゲームプレイを続ける谷田氏の様子を見た亙プロデューサーは、「何も言わないで黙々とプレイしてくれているときが成功」だと語った。プレイしながら文句をいうときは、やはりどこかまずいところがあるという。

発売は11月27日で4500円!

亙プロデューサーから、「電脳戦機バーチャロン マスターピース 1995~2001」の詳細について発表が行われた。こちらは、PS4のダウンロード版専用で「電脳戦機バーチャロン」「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム Ver.5.66」「電脳戦機バーチャロン フォース」の3タイトルを収録している。価格は4500円(税別)だ。

社内からは高すぎるという声もあったそうだが、谷田社長からは「それぞれ4500円ぐらいでもいいぐらいなので、お得ですね」という感想が出ていた。

本作ではオリジナルを忠実に移植しているほか、PS4ならではのネットワーク対戦にも対応している。こちらは、ルーム内でトーナメント戦や総当たりのリーグ戦、チーム戦なども行えるようにしている。仲間同士集まり、ちょっとした大会を気軽に開くことができるようになっているそうだ。当然のことながら、3タイトルともツインスティックに対応している。

どうせならツインスティックで思う存分遊びたいタイトルだが、ソフト自体がお手頃な値段なので、久々にロボットアクションを楽しみたいという人にもオススメだ。

電脳戦機バーチャロン マスターピース 1995~2001

セガゲームス

PS4ダウンロード

  • 発売日:2019年11月27日
  • 全年齢対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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