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[TGS 2019]PS Vita用シューティング「MILLION SHELLS」,魔法少女を愛するアメリカ人が作った弾幕対戦「Maiden & Spell」。インディーズシューティング2本のプレイレポートをお届け
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印刷2019/09/17 20:51

プレイレポート

[TGS 2019]PS Vita用シューティング「MILLION SHELLS」,魔法少女を愛するアメリカ人が作った弾幕対戦「Maiden & Spell」。インディーズシューティング2本のプレイレポートをお届け

 インディーズゲームの世界ではシューティングも花盛りだ。東京ゲームショウ2019に出展されていたシューティングの中から,PS Vita用ソフト「MILLION SHELLS」,そして魔法少女を愛するアメリカ人が作った美少女弾幕対戦「Maiden & Spell」を紹介していこう。

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指で砲台群を操作する「MILLION SHELLS」


 FlyteCatEmotionの「MILLION SHELLS」は,指で砲台を操作するシステムが印象的なPS Vita用シューティングだ。PlayStation Mobileがサービスを終える2015年に,パイロット版「MILLION SHELLS -The First Encount-」が配信されていたことを覚えている人もいるかもしれない。今回出展されたのは,完全版となる「MILLION SHELLS」の開発中バージョン。当初は2015年頃に配信される予定だったから,4年が経ってついに出展というわけだ。


 舞台は空中に浮かぶ武装プラットフォーム。そこに空いた15個の「ソケット」に砲台を設置し,画面上部から迫ってくる敵を倒していく。砲台を設置するのもタダではなく,時間経過とともに溜まっていく「エネルギー」が必要だ。うまくやりくりしつつ,ソケットに砲台をどんどん設置していく。砲台に何発か攻撃が当たると破壊されてしまうため,修理も怠らないようにしよう。

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 本作の面白さは,タッチ操作による,良い意味の忙しさだ。攻撃するには,まず使う砲台をタッチしてから,次に狙いたい場所をタッチする必要がある。砲台は連射できないうえ(発射後にクールタイムが必要),沢山の敵がじりじりと迫ってくるため,画面上のあちこちをタッチすることになる。
 砲台は,火力は低いがすぐに再発射できる通常砲台,攻撃力は高いがクールタイムの長いミサイル砲台,爆発する弾を撃つ炸裂弾砲台といった種類が存在する。特にユニークなのが炸裂弾砲台だ。炸裂弾は敵に直撃させてしまうと少しのダメージにしかならないが,敵に当てずにうまく炸裂させると爆発が起こり,周囲の敵を巻き込んで大ダメージを与えられる。ほかの砲台なら敵を直接タッチするが,炸裂弾砲台だけは何もない空間をタッチしなければならない。

 また,溜まったエネルギーを使って,新しい砲台を設置したり,既存の砲台をアップグレードしたり,壊れた砲台を修理する必要も出てくる。敵弾を直接タッチすれば消せるうえにわずかにエネルギーももらえるため,こちらも見逃せない。大量のエネルギーを消費すれば,砲台を一斉速射する必殺技「オーバーロック」を使える。画面に無数の弾が飛ぶ様は爽快だが,こちらも狙う位置はタッチで決めるため,慌てていると何もないところを撃ってしまったりもするので注意が必要だ。

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 プレイ中は「1番目の砲台をタッチ,敵をタッチ,2番目の砲台をタッチ,別の敵をタッチ,空いたソケットをタッチして砲台を設置,敵弾をタッチで消去,クールダウンが終わった1番目の砲台をタッチ,敵をタッチ……」という感じで,腕が4本くらい欲しくなる。敵の侵攻速度はゆっくりめだが,頭と指は忙しく働いているため,プレイを終えると心地よい疲労感があった。
 「MILLION SHELLS」は2019年12月17日に発売が決定している。現時点ではPS Vita版のみが予定されているとのことだ。

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「MILLION SHELLS」公式サイト



アメリカの魔法少女好きが作った弾幕対戦「Maiden & Spell」


 「Maiden & Spell」は,アメリカのmino_dev氏が音楽以外を1人で作っているPC用対戦型シューティングだ。公式ジャンル名は「空中魔法少女弾幕対戦」で,ダンジョンに挑む冒険者と,これを守るモンスターたちが弾幕バトルを展開する。文字にすると血しぶき飛び散るダークファンタジーっぽいが,僧侶,シーフ,ナイト,魔術師,ドラゴン,リッチ,ヒドラ,雷獣など,登場キャラクターはみんな美少女。彼女らが画面狭しと飛び回り,幾何学的な弾幕を張る様はなかなかに派手だ。

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 キャラクターたちは通常弾と弾幕に加え,特殊技と弾を消せる防御技を合わせて4つの技を持っている。特殊技と防御技は使用後にクールダウンが必要になるが,いずれも強力かつ個性的。捉えた相手の時間を止めるフィールドや,一時的に姿を消して無敵化する技,さらには自律して弾を撃ってくれる砲台を召喚したり,自分の攻撃に合わせて弾を撃つ分身を設置したり,敵弾を消し,触れた相手にダメージを与えるサークルを置いたり……とキャラクターごとにかなり特性が異なる。弾幕で敵の動きを制限したところを通常弾で狙い撃ったり,姿を消して後方へ回り込んでから一撃したり,設置技でじりじりと追い詰めたり……と,詰め将棋のような攻めを楽しめる。
 当たり判定は非常に小さいため,危険そうな弾幕もするりと避けることが可能。加えて,互いにダメージを与えられずに時間が過ぎるとフィールドがどんどん狭まるため,腕前が伯仲しているほどバトルがスリリングになっていく。

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美少女たちが弾幕でバトルを展開
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それぞれのキャラクターは4つの技を持つ
お互いにダメージを与えられないまま時間が過ぎると,フィールドは左右から狭められていく
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当たり判定は非常に小さく,弾幕も避けやすい
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 対戦型シューティングはこれまでにも存在していたが,本作は随所に遊びやすくする工夫が施されているのがポイントだ。画面上には2人の弾が飛び交うことになるが,弾はそれぞれのキャラクターのイメージカラーで統一されているため,カラフルでありつつ,どちらの攻撃であるかが分かりやすい。Steamページでも述べられているが,防御や防御崩し,近接攻撃といったフィーチャーが存在せず,弾を撃つことと避けることに専念できる。
 また,攻撃の威力も「1回のヒットでライフを示すハートが1個減る」と統一されているのも分かりやすい。
 ビジュアルも魅力的だ。冒険者とモンスターたちの可愛らしさはもちろんのこと,攻撃もバラの花や短剣,チョウチョや月の形をしているなど,世界観が統一されている。日本のシューティングを研究した上で独自の味付けをしているという印象だ。

弾はキャラクターのイメージカラーで統一されているので,どちらの攻撃なのか分かりやすい
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キャラクターたちもかわいらしい
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 開発者のmino_dev氏は,大の日本アニメ&ゲーム好き(時間停止技の説明をする際に「ディオ様みたいな技ですね!」という例えが出てくる位。ディオではなくディオ“様”だ)。「魔法少女まどか☆マギカ」や「魔法少女リリカルなのは」のようなバトルをゲームで表現したいと思い立ったことから本作が生まれたという。開発に当たっては,プログラミングからアートワークまでを1人で手がけており,特にアートワークについてはゲームを作りながら練習・上達していくという状態だったそうだ。つまりはプレイフィールからルックスまで,氏が抱く世界観で統一されているというわけで,こうした濃い作家性を楽しめるのも,インディーズゲームならではの魅力といえるだろう。

「Maiden & Spell」を制作する,mino_dev氏
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 「Maiden & Spell」は2019年末〜2020年2月頃の発売を目指して開発中だ。現時点での対応プラットフォームはPCで,Nintendo Switch版やPS4版も作りたいと考えているとのこと。出展バージョンは日本語化されていたので,安心して楽しめそうだ。製品版にはストーリーモードと,ローカル及びオンライン対戦が実装されるとのことで,楽しみに待ちたい。

「Maiden & Spell」公式サイト

4Gamerの東京ゲームショウ2019特設サイト

  • 関連タイトル:

    MILLION SHELLS

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    Maiden & Spell

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