ウメハラ氏が主催するゲームイベント「獣道 III」のフォトレポートをお届け。タイトルを代表する獣たちがプライドを賭けた戦いに臨んだ

　2020年3月1日，東京都豊島区の池袋 Livehouse monoにて，プロゲーマーの梅原大吾氏（ウメハラ氏）が主催するゲームイベント「獣道 III」が開催された。


　「獣道」は，各タイトルを代表するトッププレイヤー――獣たちが自らのプライドのみを賭けた試合に臨むというコンセプトで実施されるゲームイベント。第3回となる今回の採用タイトルは，「スーパーストリートファイターIIX」（以下，スパIIX）「ストリートファイターV CHAMPION EDITION」（以下，ストV CE），そして獣道では初めてとなるシューティングゲーム「バトルガレッガ」が選出されている。


　本稿ではイベントの模様をフォトレポートでお届けする。なお，当日の試合内容や会場の様子は，Twitchのタイムシフトで見られるので，ぜひこちらもあわせて確認してほしい。

獣道III / Kemonomichi 3
https://www.twitch.tv/videos/560040389

会場の設営を指揮するウメハラ氏

「スパIIX」と「バトルガレッガ」は，アーケード筐体で稼働。筐体の設営・メンテナンスは，ゲームニュートンの松田氏らによって行われた

予定時間より30分程遅れて，「獣道 III」はスタート。なお，コロナウイルスの感染拡大を考慮し，無観客（厳密には関係者のみ招待）でイベントは実施された

スーパーストリートファイターIIX
クラハシ VS. こたか商店。

　1つめの種目は，1994年に稼働を開始し，今でも根強い人気を誇る「スーパーストリートファイターIIX」。歴代最強ガイルと称されるこたか商店。選手（使用キャラ：ガイル）と，漫画「ウメハラ FIGHTING GAMERS!」でもお馴染み，クラハシ選手（使用キャラ：リュウ）の試合が行われた。なお，過去の「獣道」では，基本的に10本先取制ルールが採用されていたが，今回は両者合意の元，15本先取制で実施された。

実況を務めたヨシヲ氏と，解説のウメハラ氏

試合はこたか商店。選手がペースを握り続ける展開に。クラハシ選手も状況を打開すべく，さまざまな攻め手を見せるも，竜巻旋風脚による奇襲策以外は通じなかった

結果，15-4という圧倒的大差を付け，こたか商店。選手が勝利

バトルガレッガ
Player：T³-神威

　第2種目は，1996年に稼働開始した縦スクロールシューティングゲーム「バトルガレッガ」。過去2回開催された「獣道」では，すべて格闘ゲームタイトルが採用され，プレイヤー同士の対戦という形式で行われていたが，1人用のシューティングゲームということで，1人のプレイヤーが「1時間の間で歴代ハイスコア超えを狙う」というレギュレーションで実施された。

バトルガレッガをプレイするのは，全国ハイスコア1位を保持するT³-神威選手（使用機体：ガイン）。実に24年もの間，バトルガレッガをプレイし続けている鉄人だ

ランダム要素が多いこともあり，時間内であればやり直し可能なルールで行われた。なお，最終ステージクリアまでの時間を考慮して，20分経過以降はやり直し不可となっている

絶対に被弾しない安全地帯に陣取り，離席するシーンも。T³-神威選手に代わり，打ち込みボタンを固定するレッドブルエナジードリンク

実況解説を担当したのは，ででお氏とななから氏

バトルガレッガを代表するボスキャラ・ブラックハートと交戦中

残念ながら，ラスボスの第2形態でゲームオーバーとなり，スコアは1840万点で記録更新ならず。それでもバトルガレッガの奥深さ・T³-神威という選手の素晴らしさは十二分に伝わったように感じられるゲームプレイだった

獣道オリジナルグッズの宣伝も。獣道Tシャツに加え，オリジナルステッカーが登場。個性あふれるウメハラ選手のサインステッカーが面白い

ストリートファイターV CHAMPION EDITION
Punk VS. Infexious

　「獣道 III」のトリを飾るのは，「ストリートファイターV CHAMPION EDITION」。北米最強プレイヤーと名高いPunk選手（使用キャラ：ポイズン）と，イギリスの超新星Infexious選手（使用キャラ：是空）という，これまでの大会で1度もマッチしていない組み合わせで試合が行われた。なお，「スパIIX」とは異なり，こちらの試合は10試合先取制で実施された。

実況解説は，ハメコ。氏とアール氏が担当

プレイヤー同士の因縁も注目される獣道だが，初対決ということで，純粋に現時点でどちらが強いのかという部分に焦点が当てられた試合となった

常に読み合いでPunk選手の上をいったInfexious選手。1試合目を取られるも，そこからPunk選手を相手に驚異の8連勝を見せる

終わってみれば，10-3という大差でInfexious選手が勝利。キャラ対策以上にPunk選手への「人対策」が仕上がっていた印象を受けた

シューティングゲームを採用するなど，「獣道」の新たな可能性を見せた今回のイベント。次回開催の発表は残念ながら無かったものの，ウメハラ氏から開催に前向きなコメントも飛び出していたため，今後の発表や動向にも期待したい