拠点防衛×ローグライクアクション『One Shell Straight To Hell』が発表!暴力神父の悪魔祓いが主人公

どうしてもあの神父に見える……エ゛ェェイ゛ィメン゛ッッ!

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Xbox Insideにてアナウンスされた『The Medium』で注目を集めているポーランドのクラクフのBloober Team。CD PROJEKT REDを筆頭に開発力の高い独立系スタジオが割拠するポーランドは、ゲーム産業の中でも特に注目されている地域だが、Bloober Teamは『Layers of Fear』や『observer』など、ホラーに定評があるスタジオとして認知されている。そんな彼らの子会社のFeardemicもホラーに特化したパブリッシャーとして、いくつかのインディーゲームをリリースしてきた。

今回、そのFeardemicは『One Shell Straight To Hell』という新たな作品をIGN JAPANで独占公開する。本作はShotgun with Glittersが開発するツインスティックシューター。Feardemicからリリースされる作品はどれもホラーテイストに満ちているが、Bloober Team本体の作品に比べるとよりアクション性が高く、インディーゲームらしいコンパクトなものが多い。本作も同様、Bloober Teamのような作り込まれた3D環境を味わうことはできないが、ボクセルを利用したユニークなキャラクター、ホードモードとローグライクアクションをミックスしたゲームプレイ、そしてユーモアとホラーが合わさる独特な雰囲気が魅力的な作品だ。

今回、IGN JAPANは先行してメディア用のデモを提供してもらったので、記事と動画でプレビューを行いたい。本作の発売時期は2020年を予定としており、プラットフォームは今のところPCが決定している。今回のデモもPCでプレイし、マウス&キーボードとXbox Oneコントローラーでプレイした。

B級ホラー映画・コミックを思わせる個性的な世界観

まずは本作の一番の魅力とも言える世界観から説明しよう。ハードコアなインディーマニアなら、本作の主人公であるPadre Alexanderに見覚えがあるかもしれない。彼はShotgun with Glittersの前作『The Padre』にも登場する主人公。聖職者でありながら、皮肉屋のデーモンハンターであり、黒尽くめの祭服をまといつつ銃器や刃物で武装している。映画『エクソシスト』と平野耕太の漫画『HELLSING』の設定を混ぜたような世界観だ。実際、ゴシックなB級ホラー映画やグラフィックノベルのような雰囲気で、好きな人にはたまらない設定だ。そもそも主人公の名前や設定は、『HELLSING』のアンデルセン神父からの影響を色濃く感じる。エ゛ェェイ゛ィメン゛ッッ!

物語はPadreがハリウェル家の屋敷を訪れるところから始まる。もちろん目的は悪魔退治だ。館の女主人のEvaに屋敷を案内されるが、このパートは物語の導入とチュートリアルをうまく兼ねた演出になっている。特にPadreの渋いボイスとEvaとの会話がたまらなくクールだ。

「教会から来たのには間違いないけど、どこにあなたの仲間……つまり兵隊がいるの?状況は最悪だわ」

「シィー……女よ、教会は間違っていない。私はその種のスペシャリストなんだよ」

実際に屋敷全体が悪魔に取り憑かれ、行く先々でPadreを襲ってくる。基本操作はオーソドックスなツインスティックシューターで、左スティックかWASDで移動、右スティックかマウスでエイムを行う。Padreの攻撃は銃器と近接武器。これらの武器に加え、ダッシュや敵を吹き飛ばすショックウェーブなどのスキルはゲームを進めるうちに増えていく。次々に襲ってくる悪魔を撃退し、館を探索して最深部に到達すると、Evaの娘であり、ハリウェル家の唯一の跡取りでもあるEmilyを発見する。どうやら彼女がこの怪奇現象の原因のようだ。

拠点防衛とローグライクをかけあわせた独特なゲームプレイ

館をアップグレードして悪魔の襲撃にそなえる。

Emilyを発見してからが本編となる。PadreとEvaはまず、悪魔の襲撃に備えて館をアップグレードしたり、補強したりする。館には本丸となるEmilyの部屋の他、工房や研究所、祭壇といった施設が存在し、アップグレードすることでトラップやアイテムなどを襲撃中に生産することができる。一定時間が経過すると、悪魔が四方八方から襲撃し、Emilyの部屋に向かうが、これらを撃退するのがプレイヤーの目標だ。プレイヤーは基本的にPadreを直接操作して悪魔を撃退するが、Evaには拠点を防衛させたり、Padreを援護させたり、いくつかの指示ができる。また施設では一定時間ごとにアイテムが生産されるため、それを利用して悪魔を撃退することができる。

なんとか襲撃を乗り切ったら、今度は探索だ。館の右上にある階段からダンジョンに突入し、敵を倒して、武器やスキル、施設で生産するアイテムの設計図を回収する。運が良ければハリウェル家の他のメンバーを救出することもでき、彼らはPadreに協力してくれる。ダンジョンは自動生成され、発見するアイテムも毎回違う。ついでに言っておくと、本作は基本的にパーマデスのゲームであり、館の防衛や探索で失敗すると、進行はすべて失われる。いわゆるローグライク要素があるゲームなのだ。そのため、探索においては慎重さが必要とされる。

「祈り」の間は結構な時間無防備である。

一見シビアなゲームだが、Padreは「祈り」という回復スキルを最初から持っている。「祈り」を使うには「Orison」というリソースが必要で、なおかつ発動まで時間がかかるため、敵がいるところでは使えない。だが探索時は敵をすべて倒してしまえば、ほぼ安全に「祈り」が使えるだろう。逆に襲撃時の悪魔の物量は半端ないので、祈っている暇はほとんどない。

探索を終えたら、再び館のアップグレードだ。探索で得たお金で施設を補強したり、設計図をもとに新たなトラップを生産したりできる。悪魔の襲撃は回を重ねることで激しさをますため、Padreがいかに強いデーモンハンターであっても凌ぐのは難しい。トラップや各種施設をうまく利用して立ち回る必要がある。

現在のデモ版はかなり初期のビルドと思われ、悪魔や背景のグラフィックスはまだまだ粗い。レベルデザインや難易度の調整も甘く、悪魔はとにかく物量でPadreを圧倒しようとしてくる。だが、机や椅子がポルターガイストのように襲いかかる様子、探索の緊張感、圧倒的な物量による悪魔の襲撃といったB級ホラー映画のようなシーンはうまく描けている。ツインスティックシューターには様々な名作が多いため、現状ではややシンプルすぎる作りに感じるが、武器やスキルのバリエーションは今後増えるそうなので期待したいところ。なによりホードモードとローグライクゲームをミックスしたゲームループはなかなか斬新なため、最終的な出来は楽しみだ。

製品版ではハリウェル家を含む、3つのステージが用意されるそうだ。それぞれのステージには7階層のダンジョンが待ち受けており、最後にはボス戦も存在する。ハリウェル家以外の舞台設定や物語も気になるところ。何よりも過剰に武装した暴力神父Padreの設定やセリフの魅力が大きく、特に移動時に祭服がはためく姿はその種の人にはたまらなくかっこよく映るだろう。Padreの低音ボイスも激渋で、日本版は野沢那智か若本規夫に演じてほしいところだ。

『One Shell Straight To Hell』は2020年に発売予定。プラットフォームはPC、Nintendo Switch、Xbox Oneとなっている。Steam版のストアはこちらから。

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