【特別企画】

【アストロシティミニ全タイトルレビュー】「サンダーフォースAC」

横スクロールシューティングの名作シリーズ唯一のアーケード版が、超速連射機能を搭載して登場!

導入年:1990年

基板:C Board

開発:テクノソフト

 8方向レバーと、自機の移動スピード変更、ショット、武器選択の3ボタンで自機のステュクスを操作して敵を倒していく横スクロールシューティングゲーム「サンダーフォースAC」。1周全7ステージで、自機のストックがゼロになるか、8面をクリアするとエンディングを迎えてゲームオーバーとなる。テクノソフトが開発した「サンダーフォース」シリーズ唯一のアーケード版で、1990年に発売されたメガドライブ用ソフト「サンダーフォースIII」をアレンジした作品だ。

 本作の最も面白いところは、武器の種類が豊富に登場し、なおかつプレーヤーがいつでも自由に装備を変更しながら敵を攻撃できるところにある。初期装備は、前方に2発ずつ発射するツインショットと、前後に1発ずつ撃つバックファイヤーの2種類で、ツインショットは「S」と書かれたアイテムを取るとセーバーに、バックファイヤーは「L」を取るとランサーにそれぞれパワーアップする。ほかにも「W」(ウェーブ)、「F」ファイヤー、「H」(ハンター)のショットパワーアップが登場する。

 また、クローという名前のアイテムを取ると、自機の周囲を回転しながら、セットした武器ごとに異なるショットを放ち、なおかつ敵弾を防ぐバリアの効果も持つクローが使用可能となる。青色の「S」を取ると、敵の攻撃や障害物の接触などを3回分防ぐシールドが装着される。ミスをすると、セットしていた武器およびクローが消滅(※セーバーとランサー使用時は、それぞれツインショット、バックファイヤーに戻る)してしまうが、それ以外の武器は維持されたままリスタートする。

 アストロシティミニ版には、押しっ放しでショットを発射する連射ボタンがあらかじめ搭載され、しかも連射スピードが「超」が付くほど高速なので実にありがたい。なお、本作ではショットボタンが左端ではなく、中央のボタンに配置されているので、特に連射ボタンとマニュアルのショットボタンを併用して使う場合は、間違えてスピード変更ボタンを押さないように注意したい。

【アイテムを取ってパワーアップ】
写真の赤い敵を倒すとパワーアップアイテムが出現。どのステージでも出現場所は必ず覚えておきたい
自機の周囲を回転しながらショットを発射し、敵弾を消す効果も持つ強力なクロー
「S」アイテムを取ると、ツインショットがセーバーにパワーアップ
「L」を取るとバックファイヤーがランサーとなり、背後から出現した敵をさらに倒しやすくなる
広範囲に広がり、壁や障害物を貫通する特長を持つウェーブ
上下2方向に、地面に沿って進むミサイルを発射できるファイヤー
敵に向かってホーミングするハンター。自機の背後にいる敵も追尾してくれる
青い色の「S」アイテムを取ると、敵の攻撃から身を守るシールドが装着される

 ボタン操作で、自機の移動スピードも任意のタイミングで変更できるのも本作ならではの特長であり、こちらも攻略上の重要なポイントとなる。スピードは全4段階で、最高速の4または3に常時固定し、一部のボス戦や狭い通路が続く場面になったら2または1に落として戦えるようになれれば理想的だ。ほかにあまり類を見ない、自機の移動スピードの任意可変システムを利用した、攻略パターン構築の面白さも存分に楽しんでいただきたい。

 1コインで1周クリアを目指すのであれば、1面の中盤をはじめ、ほとんどのステージに登場する1UPアイテムを発見し、確実に回収できるようにしておきたい。パワーアップアイテムも、特定の地点に置かれていたり、あるいは特定の場所にショットを数発撃ち込むと出現する隠しアイテムとして登場することもあるので、これらの出現地点も覚えておくと途中でミスをした場合に復活しやすくなる。

 なお、本機の小さな液晶ディスプレイでは、ザコ敵などが撃つ小さい弾が正直見にくい。なのでHDMIケーブルを接続し、テレビやPCのモニターに映したうえでプレイすることをおすすめする。

【自機の移動スピード変更も自由自在】
2面のボス戦より。動くスペースが狭いので、スピードを落として戦うことで激突死のリスクを軽減できる
高速スクロールする場面では、最高速の4にして外壁への衝突を避けるようにしたい

【1UPアイテムを逃さず取ろう】
自機を縮小化したデザインの1UPアイテムを発見したら必ず取ること!

【隠しパワーアップアイテムを探し出せ!】
隠しパワーアップアイテムの地点にショットが当たると、ヒットマークが赤(※壁などに当たった場合は青になる)に変わるので覚えておこう

 多彩な攻撃が繰り出せる一方、本作は序盤のステージに登場するギミック、あるいはトラップの避け方などのコツをつかむまでは、かなり難しい印象を与えるゲームのように思える。

 例えば2面は、画面の下側から破壊できない火柱や火球が突然出現する場所がたくさんあり、初見ですべて避けるのはかなり難しい。さらに、これらとは別にショットで破壊すると4個の破片に分裂する火球も出現し、特に火柱によって行動範囲が狭くなった瞬間に破片が飛んでくるとたちまちピンチになってしまう。

 3面では、一見ただの演出のように思える泡に触れると、実は自機が上方向に押し流される一瞬のトラップになっていたり、一部の敵を破壊すると発生する爆風に当たり判定があったりするので、これらの仕組みに気付かないうちは「アレッ、何で今ミスになったの?」と戸惑うことになる。

 また1面のボスは、口から吐く炎や弾がとても避けにくく、シューティングの腕にある程度の自信がある人でも、まともに戦うとかなり苦労するだろう。そこで、ボスの攻撃が止まったスキを突いて弱点である胸部に接近し、連射ボタンを利用して一気に撃ち込むと楽に倒すことができる。

 上記のような、本作独特のシステムや攻略のコツをつかむまでには、おそらく誰もが相応の時間を要するだろう。しかし、パワーアップしたショットを連射する快感、メカニカルな敵キャラのカッコよさ、軽快なBGM、そしてラスターあるいは高速スクロールを利用したスリル、スピード感の演出など、見どころが満載の楽しい1本だ。ゲームの腕に自信がない人も、プレイデータのセーブ機能も利用しつつ、まずは全8ステージのさまざまな演出をたっぷりと堪能してほしい。

2面の序盤より。突然画面下から吹き上がる火柱や、破壊すると4個の破片に分裂する火球が連続して出現し、出現位置やタイミングを覚えておかないとあっという間にやられてしまう
こちらは3面の一場面。写真の爆風には当たり判定があるため、敵を倒したからといって慌ててその場を通過しようとすると爆風に巻き込まれる

1面のボスは、最初の攻撃が止まった瞬間、接近して一気に撃ち込めば瞬時に倒すことができる。このようなパターンを作り出すのも攻略のコツだ