グランゼーラから2021年4月29日にNintendo Switch、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox Oneにて発売予定の横スクロールシューティング『R-TYPE FINAL 2(アール・タイプ ファイナル2)』。ひと足早く製品版をプレイできる機会をいただけたので、その模様をリポートする。なお、筆者は前作『R-TYPE FINAL』のとき、全101機体を開発するまでやり込んだ経験あり。本作が楽しみすぎて己の中のハードルが若干上がっているのが不安ではあるが、とりあえず難易度NORMALでプレイした感触を綴っていこう。

※本記事は週刊ファミ通5月6日号(4月22日発売)に掲載したプレイリポートの増補改訂版です。

『R-TYPE FINAL 2』発売直前レビュー。数多の機体を乗り換えて遊ぶのが楽しい【動画あり】
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ステージ2で早くも壁が?

 本作は無料体験版が配信中なので、ステージ1だけプレイした方は多いと思う。なお筆者は体験版の配信時、問答無用で難易度“BYDO”でプレイしていたため、今回の(難易度“NORMAL”での)プレイで、「道中に登場するバイド・システムαの挙動が違う!」と盛大な勘違いをしてしまった。週刊ファミ通の誌面では、その勘違いに気付かないまま掲載してしまったことをここでお詫びする。

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背景には、こちらを振り向くバイド・システムαが(難易度NORMAL)。
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難易度“BYDO”以上では、バイド・システムαが自機を追いかけてくるため迎撃可能。
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なお、最高難易度“R-TYPER”では1面のボスの様子に変化が……氷が溶けてる!?

 熱心な『R-TYPE』ファンの方は、バイド・システムαがどういう意図でこちらを向いたのか想像していると思うが、初見の方のネタバレにつながるかもしれないので、この敵機についての詳細は割愛する。

 さて、難易度NORMALでプレイした感触だが、第一印象は「手強い」。ステージ2でいきなり躓いた。躓いたというより、「えっ?」というようなミスを連発してしまった。「こんなはずでは……」と思ったが、アラフィフにもなればこんなものかもしれない(言い訳)。それにしても、初見殺しというほどではないが、攻略法を知らないうちは、思わぬ方向からの攻撃や大型のバイドなどに、とにかく驚かされっぱなしだ。

 とくに食虫植物“グラフロース”がなかなか倒せないときのプレッシャーといったら……。しかし、これこそが『R-TYPE』。反射神経さえよければ初見でグイグイ進める弾幕シューティングもいいが、本作は用意されたトラップの数々を“覚えて”乗り越えていくことを楽しむゲームだ。対処方法を知っていれば容易な箇所も多いため、弾を避けるのは下手でも、回数をこなせば確実に前進できる。そして上達を実感できることが、『R-TYPE』らしい醍醐味だと思う。

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こいつがグラフロース。複数いるうちの1体だけ耐久値が高いあたりも小癪だったり。

 本作にはコンティニュー機能もある。クレジット数は限られているものの、プレイを重ねることで99クレジットまで増やせるため、実質制限はほとんどないと思っていい。コンティニューにまかせてどんどん先まで進むこともできるが、筆者は極力利用しないことにした。これから膨大な数の機体が開発できるのだから、じっくり時間をかけて上達を楽しみたい。

 初期から用意されている機体を乗り換えつつ、何度かステージ1~2をプレイしたところ、あることに気付いた。これまでは波動砲、およびフォース装着時の各種レーザーを主体に戦っていたのだが、ノーマルの連射ショットがけっこう強い気がしてきた。さらに、切り離したフォースから発射される弾も、これまた強い!

 これは盲点だった。さっそく戦術を切り換え、グラフロースなどの硬い敵が出現する箇所では分離したフォースとともに連射することに。

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波動砲をくり返し撃ち込むより、はるかに早く破壊できた。

 難所の対処方法もわかったことで、ステージ2のボス戦に突入。2体の収穫コンテナ“ヤテベオルクス・ハーベスター”が触手の種(?)をまき散らしながら画面内を出入りしており、青い弱点の部分を狙っていく。第1作に登場した“ドップ”を彷彿とさせるボスだ。初見は多くのプレイヤーが苦戦しそうだが、フォースを自機の後方につけたり切り離したりして攻略するのは、とても『R-TYPE』らしくて楽しい。ちなみに本作では地形への接触はミスにならないため、狭い場所での戦闘でも大胆に動ける。気持ちよくプレイさせてくれる調整は大歓迎だ。

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ヤテベオルクス・ハーベスターとの戦闘。どうやってダメージを与える?

 ステージ2のボスも何度か返り討ちにあったが、その都度筆者はコンティニューせずステージ1からプレイし直した。ステージ2を完全にモノにできると、「よし、つぎはステージ3を攻略するぞ」という攻略意欲がモリモリ湧いてくる。ちなみに、スコアアタックモードも用意されていて、クリアー済みのステージならフル装備で練習できるので、反復練習も楽しくプレイできる。

『R-TYPE』と言えば巨大戦艦ステージ

 ステージ3は、最初から最後まで巨大戦艦と戦うステージ。シューティングゲームでは定番のひとつではあるが、筆者の知る限りでは第1作『R-TYPE』のステージ3ボス“グリーンインフェルノ”がゲーム史上初の巨大戦艦ステージだ。そのシリーズ最新作でも巨大戦艦ステージに挑めるとは、何とも感慨深いものがある。

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本作の巨大戦艦。自機と比べるとわかるが、とにかくデカいためプレイ中は一部分ずつしか画面に映らない。

 予想はしていたが、このステージでもやはり手こずった。対空迎撃浮遊戦車“オーライ”が波動砲を当ててもなかなか破壊できず、焦っているうちに雑魚の弾を食らってしまう。ステージ2と同様にフォースを分離させたほうが火力が出そうだが、このステージでは前後左右さまざまな方向から敵が来るのと、フォースが地形(戦艦本体)に引っかかって分断されるのも恐い。さてどうしたものか……。

パイロット視点で眺めるのが楽しいR's MUSEUM

 いったんプレイを中断し、R's MUSEUMを眺めてみることにした。上からの視点はツリー状の分岐がわかりやすいが、やはりここはパイロット視点でお散歩したい。どうやら、プレイ中に貯まっていた素材で新機体を開発できるようだ。現在苦戦しているステージ3に合った機体が見つかるかもしれない。

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 機体の開発には素材のほか“特定のステージに到達”、“パスワードを入力”、“今後のバージョンアップで解放”など、条件を満たせないものは開発できないが、プレイの進行度にちょうどいい機体はだいたい見つかる仕組みのようだ。素材集め以外に時間を要する条件は見当たらなかったので、お目当ての機体を掘り当てるのに、あまり苦労はしなさそうだ。

 ちなみにパスワード入力が条件のものは、この時点で2機体があり、当てずっぽうで“20210429(本作の発売日)”や“41704170”、“50501060”、“59595959”、“99100101”(いずれも前作『R-TYPE FINAL』で有効だったパスワード)を入力したが、すべて不正解だった。そんなに甘くはないか。

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パスワード入力画面。
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機体や兵装の説明を読むのも楽しい。

 なお、今回はアロー・ヘッド→デルタ→ウォー・ヘッド→サンデー・ストライクというルートを開発してみた。サンデー・ストライクは火力が高く、広い範囲を攻撃できる性能で、まさにステージ3対策にピッタリ!

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相性のいい機体で破壊の限りを尽くすの図。いやー、気持ちいい。

生物系や水中など……ステージごとに異なるテイストを楽しむ

 折り返し地点のステージ4は、生物系のバイドが多数登場する構成。初プレイはすぐに返り討ちに遭ったが、再度R's MUSEUMでよさそうな機体を物色したところ……前作で大いにお世話になった機体、アルバトロスを開発できた。索敵するテンタクル・フォースがとにかく強力なので、後半ステージはこの機体の系統で攻略することにする。

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敵の数が多いステージ4。テンタクル・フォースを喰らえ!
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ステージ4のボスは吊り下げられた溶鉱炉“リリル・プロトタイプ”を挟撃。これまた『R-TYPE』らしさ全開だ。

『R-TYPE FINAL 2』実機プレイ(ステージ2と4を抜粋)

 ステージ5は、また雰囲気がガラリと変わった深海ステージ。このステージはアルバトロスの派生機体、エクリプスで攻略することにした。出現する敵の多くは深海生物がモチーフにされており、独特の不気味さを漂わせている。地形で反射しながら高速移動するバイド“スプリクヴァル”や、棘で覆われた球体“プリクヴァル”に手こずりながら進んでいくと、小型輸送機“ジャンクション”が出現。ジャンクションのハッチが開き、4色のカプセル(?)が出現した。

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巨大結晶群生地へ潜行する。
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こ、このカプセルはもしや……?

やはりあった! ステージ分岐

 賢明な方はピンと来たと思うが、これはステージ6以降の分岐条件だったようだ。筆者は上から2番目のカプセル(橙色)を取得し、ステージ5のボスを撃破して進んでいく。それにしても、終盤2ステージまるまる複数の分岐があるということは、想像していた以上にボリュームが多い。

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ステージ5のボスはバイド機体のウロボロス。無数のアンフィビアンIII(こちらもバイド機体)を引き連れている。それにしても、ウロボロスがデカい。
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今回のルートでは無機質な雰囲気のステージに進んだ。
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別のルートを進むと、見た目からしてまったく異なるステージへ。

 今回選択したステージ6.1は未知の地下遺跡だった。ひたすら下へ向かって下降することになるのだが、ここでは敵の放ったビームが壁などに反射する。ブロック崩しの世界でシューティングをしているようで、とても新鮮な感覚だ。もちろん、敵弾の反射角度を読み間違えるとミスに直結するので緊張感も相当なものだが。

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『イメージファイト』のステージ5ボスを連想させるステージ6.1のボス。

 この先に何が待ち受けているのかもっと語りたいところだが、クライマックスは皆さんの手で観てほしいのでここまでとする。くり返しになるが、本作はパターンを覚えて攻略していくことが楽しいゲームだ。ぜひともゴールデンウィーク中に、じっくりやり込んでほしい。

思わず時間を忘れるカスタマイズ要素

 最後に、本作のカスタマイズ要素についても触れておきたい。これらはプレイが有利になるというものではないが、ハマり出すと思わず時間が経つのを忘れて没頭してしまう魅力があるので、ぜひご堪能あれ。ちなみに、タイトル画面カスタマイズは、1周プレイすることで解放された(コンティニュー機能は使ってもオーケーな模様)。

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デカールでの機体カスタマイズ。別に、何かの作品のキャラクターに似せようとしたわけではない。ダックビルにビッグウイング……もとい、翼のデカールを張り付けてみたりして、ファンタジーな感じを強調してみたぞーん。
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パイロットカスタマイズ。お気に入りの機体とともに、ハイ、チーズ!
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タイトルカスタマイズでは、文字を組み合わせてオリジナルタイトルを作成可能。ちょっと不穏なタイトルになってしまった。