MAGES.の今後について質問したら『コープスパーティー』や『Ever17』などのタイトル名が飛び出した浅田誠氏インタビュー

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 MAGES.の取締役であり、ゲーム事業本部 本部長 浅田誠氏のインタビューをお届けしします。

  • ▲浅田誠氏

 2023年の年明け早々、志倉千代丸氏の代表取締役会長退任、エグゼティブプロデューサー就任という衝撃な発表があったMAGES.。

 本インタビューでは、浅田氏にこの発表の影響や同社の展望、アニメ版権タイトルをはじめとする各タイトルの開発状況などを伺いました。

志倉さんが退任しても何も変わらないどころか、今後の制作がスムーズになる!?

――前回のインタビューから約1年が経ちましたが、何か変化した部分はありましたか?

 やっぱり志倉(志倉千代丸氏)の退任というのが大きかったですね。社内的にも数名しか知らない話でしたが、実はだいぶ前には大方決まっていました。

――なぜ代表取締役会長からエグゼティブプロデューサーに?

 志倉に経営的な部分の仕事をお願いすると、どうしてもクリエイティブの比重が減ってしまうので、それだったら会社の経営は他のメンバーに任せて、志倉にはクリエイティブに専念してもらったほうが世に作品を出すうえでいいのでは? という話になりまして。それで退任という形になりました。

――会長から退任されたことで何か変化はあるのでしょうか?

 会長職から退任したといっても特に変化はなく、今まで通りやっていくという基本方針になりますね。

 そもそも、全社的にテレワークを導入している中での業務だったので、スタッフも志倉と直接会う機会が減っており……。自分も月に1回会うか会わないかという頻度だったので、社内のスタッフとの取り組みとしてはそんな変わらないかなって思います。

 ですから、退任したからどうこうというのはあまりないですね。今も会社に在籍していますし。おそらく役員会に出ないというくらいの変化しかないんじゃないかな。

――志倉さんの会長時代に、大変そうだなと思われた出来事はありますか?

 やっぱり一番大変そうだったのは、『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』ですね。

 発表から発売まで7年ほどかかったんですが、その間に他の作品はもちろん経営にも携わりながら妥協せずに詰めていたこともあり、結果として7年も掛かってしまいました。

 ただ、7年も掛けると、7年前に書いたものと7年後に書いたものって、時代背景なども変わってきているので全然違うものになってしまって、これってマズいよね? ということもあり、設定やシナリオから見直しなども行っていました。

――期間が空けば空くほど後々の作業が大変になってしまうんですね。

 志倉がクリエイティブに専念することで、“科学アドベンチャーシリーズ”は2年~2年半ぐらいのペースで出していきたいよねという話になりました。

 今後はそのスケジュールで世に出していければなと思っているんですけど、これでまた7年掛かったら大丈夫なのか!? ってなりますね(笑)。

――また7年掛かってしまう可能性もあるんでしょうか!?

 それは無いと思います。ゲームの他にも楽曲制作などクリエイティブで多忙な面ももちろんあるんですが、経営に時間がとられていたことが大きな要因でした。

 今回発売した『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』については、完成まで最後の1年半ぐらいってテレワーク業務に移行してしまって直接対面する機会が減ったという部分があったにせよ、先ほど言ったように体制としてそれほど変わらなく、クリエイティブに時間を使えるようになりますし、今後はこれまで以上にもっと濃密に連携を取っていくシステムに切り替えてもいますので、今後の科学アドベンチャーは2年スパンぐらいで出せると思っています。

 ここは志倉自身も言っていた部分でもあるんですけど……これで出なかったら……経営関係ないじゃんと(笑)。

――(笑)。エグゼティブプロデューサー就任することで、より濃密に連携を取れるようになるのは大きいですね。

 会長職をやっていると、どうしても会社の部分を考えなければならないところがあったので、もうそこは切り離して自分の案件一つ一つに向き合って集中してくださいという形に今切り替えてもらっています。

 ゲーム事業部はほぼ任せてもらえていたのですが、楽曲やアニメを扱っている事業部は志倉のクリエイティブの時間が少ないと困っていたと思うので、そこのところは解決していくのかなと思います。

 アニメやアーティストの楽曲を作りながら、ゲームも作っているという状態だったので、本当にスケジュールがパンパン。そこに経営まで関わってくると志倉自身はできると言ってくれていたんですけど……どう見積もっても時間が足りませんでしたね。

――そう思うとかなり大変なスケジュールだったんですね。

 そうですね。志倉のクリエイティブが会社の原動力にもなっているのでもっと専念してほしいというのが我々MAGES.の願いでもあったので、そこに着地したのはよかったなと思っています。

浅田氏も退任する世界線があったかもしれない!?

――志倉さんのエグゼティブプロデューサー就任について、周囲の反応はいかがでしたか?

 発表してから、いろいろな会社様から「あれどうなるんですか!?」、「MAGES.さんどうなるんですか!?」と質問されて、発表した年明けから関係各所に、その話をしていますね(笑)。

 その中でも特に多かったのが「浅田さんも辞めるんですか!?」という質問でした。退任する志倉に対して「自分も志倉さんに誘われてMAGES.に入社したし、志倉さんが退任するなら自分も退任しようかな……」という思いは若干ですがありました。

――浅田さんも退任する世界線があったかもしれないと……。

 そうですね。ただ現在進行形の作品が沢山あったので、その場で「辞めます!」ともなかなか言えないですし、志倉のほうから「自分は退任するけど残って引き続き頑張ってくれ」みたいな話し合いを最後まで2人でしました。

 ですので、まだ自分はここに残って今まで通りの関係値で他社さんともやりとりしていきたいのでよろしくお願いいたします。

 ……という話を1月4日から毎日毎日、何社にもまったく同じ説明をしました(笑)。

――(笑)。

 なんの前触れもない突然の発表だったので、やっぱり他社様はもちろんユーザーの皆様も驚かれたと思います。それこそ5pb.時代から考えたら20年近く経営に携わっていた訳なので、会社の古参のスタッフなんてそれこそ本当に設立当初からいるメンバーだったりするので、そのスタッフたちなんかは相当驚いたかと。

 もしかしたらこの記事で志倉の件を知るユーザーの方もいるかもしれませんが、この先も“科学アドベンチャーシリーズ”はMAGES.から出ますし、志倉が会長職を退任したからって何かが変わることはないので安心していただいて大丈夫です。

――こうやって浅田さんから明言していただけると安心するユーザーさんが多いと思います。

 そうですよね。会社の発表だけだと微妙なニュアンスまで伝わらないと思います。志倉のTwitterのほうでも「クリエイターの活動を続けていく」と発信している通り、志倉が退任して関わり合いがなくなるようなことは一切なく、一緒により濃密に関わって行くという感じですね。

 先程も言いましたが、2年ぐらいのスパンで……本当にやってくれるといいんですけどね(笑)。

おもしろくて、ちょっとヘンテコな会長がいなくなるのは寂しい

――志倉さんが退任に関して、浅田さん個人の想いや心情の変化はあったのでしょうか?

 そもそも志倉が会長職を退任するという話が出たときは、クリエイティブに専念するという話はまだ出てなくて、まずは一旦リセットしようかなという気持ちもあったと思うんですよ。

 だからそういう意味では「ずりぃな!」、「なんでやねん! じゃあ俺も辞めようかな!」という心情の変化はありました(笑)。

――なるほど(笑)。

 その辺は本当しっかり話し合いましたね。自分自身が志倉に誘われて入社していることがやはり大きいです。もちろんお互いの言い分など、諸々あったので。

――それは志倉さんを引き留めるために?

 引き留めたいというよりも、今後の展望としていろいろなことを考えていたので、意見が分かれてきた、対立してしまったって感じですね。別に喧嘩というわけではないんですけど。

 自分の中で、やっぱり志倉がいて初めて自分がいる、みたいな成り立ちをしていた部分もあったので。

 けれども、別に志倉が取ったのはいなくなるという選択肢ではなく、残ってクリエイターになるという選択肢だったので、じゃあ自分も残りますかと。制作中の作品などを途中で放棄する事はできないので引き続き頑張ってみようかなというのが大きな心情ですね。

――浅田さんのファンからしたら、やりかけの作品がたくさんあってよかった! って感じですね。

 まだ発表していない、言えないタイトルが数多くありますので、しっかり作っていきたいと思います。

 自分ももうMAGES.に入って10年目になるので、志倉の存在はすごく大きいですが、ゲーム事業部を預かる身としては、自分の身勝手だけで行動するというのはさすがにできないぐらいの年月になってしまって。そういう意味も含めて簡単に退任するのはなかなか難しいなと感じました。

――それまでは辞めるという考えはなかったのでしょうか?

 正直ベースで言えば何度か考えたこともありますね(笑)。お誘いなどいただける光栄な機会が、ありがたいことにいくつかはあったので。他人の畑はよく見えるじゃないですが。

 ただ、最終的には志倉と一緒にやっていくという気持ちのほうが強かったので、経営陣からいなくなるんだったら……自分も別に経営やりたいわけじゃないしなぁ……とはなりました。

 とはいえ、取締役という会社を任されている立場なので、今までやってきたスタッフと今後どうしていくのかを含めてより一層邁進しなくてはいけないとは思っています。

 ただ、やっぱおもしろくて、ちょっとヘンテコな会長がいなくなるというのは、気持ち的に寂しいなとは思っています。会社には残っていますけど、自分のやりたい企画発表会みたいなものを毎年開催して、常人の考えでは追いつかない領域を魅せてくれる存在でしたね。

 他の会社にはないような要素ですごくおもしろい部分なので、そういうのは今後何らかの形で残っていくといいなとは思っています。

――浅田さんがMAGES.に入られて10年目になりますが、志倉さんとの思い出話をお聞かせください。

 MAGES.に入る時の面接はLINEでしたね。

――えっ?

 ケイブを辞めることになって、実は幾つか誘われていた会社様があったので、その中から1カ月ぐらいゆっくり考えようかなと思っていたんですよ。そこで志倉さんに「ケイブを辞めることになりました」と報告したら、LINEで「うちに来なよ」、「年収はいくら希望?」って返信がありまして(笑)。

 そのまま、「じゃあご飯食べようよ」ってなって、他の会社様の返事をする前に「もういっか、MAGES.で!」って決めちゃったんですよね。

――志倉さんの魅力に引きずり込まれたという感じですね(笑)。

海外を視野にいれたMAGES.の今後の展望

――MAGES.のゲーム事業につきまして、今後どのように変化・展開されていくのでしょうか?

 MAGES.の主体はアドベンチャーゲームなので、もちろん基本アドベンチャーゲームがメインにはなるんですけど、今年の夏ぐらいに発売を予定しているタイトルに関しては、今までと全然違った形のアドベンチャーゲームにチャレンジしています。

 ユーザーの皆さんには今までとは少し違うMAGES.を感じ取ってもらえるかな?と思っています。

――それは楽しみですね。“科学アドベンチャーシリーズ”の展望についてもお聞かせください。

 科学アドベンチャーシリーズに関しては、新作を含めて志倉から構想を聞いているので皆さんにお披露目できる機会もそう遠くないと思います。

 スピンオフなどの企画も考えてはいるので志倉にGOサインをもらうために資料の準備などしています。

――スピンオフ作品ですか?

 久々にスピンオフを制作しようかなと思ってて、ただこれもゲーム事業部の中で固めて、最終的にやるかどうかなどの判断を志倉にジャッジしてもらおうと思っています。

 新作のほうは志倉がそもそも考えていた作品があるので、それを実現するためのスタートアップがそろそろ始まります。何となく内容は聞いているんですけど、今までの科学アドベンチャーシリーズの題材としてはちょっと違った新しい題材を取り上げようとしているみたいなので、おもしろそうな内容でしたね。

――完全新作はかなり気になりますね。

 発表は多分志倉のほうからあると思うのでしばらくお待ちください……本当にこれを2年半で形にまとめてくれるといいですね(笑)。

 MAGES.全体としては、アドベンチャーゲームだけに限らず、フルプライス作品はもちろん、低価格帯の作品などいろいろなものに手を出していきます。

 その中で一番大きいのは、夏ぐらいに発売するタイトルですね。Steamなどで全世界同時発売する予定になっています。少しづつ海外展開を進めていましたがアクセルを踏み込む形で動き始められます。

――MAGES.さんの作品は世界的人気も高いですから、海外のファンには朗報かと。

 アドベンチャーゲームってテキストの量がとにかく多いので、どうしても翻訳といったローカライズ作業が大変になっちゃうんですよ。なので、もうそれを見越して脚本の締め切りを早めにして、終わった瞬間にローカライズを始める、というやり方を今年の夏ぐらいのタイトルからすべてやり始めていきたいなと考えています。

 今後の展開としては、日本だけじゃなくて海外でも進めていきたいなと。

――海外を視野に入れた展開のきっかけなどあるのでしょうか?

 元々一部のタイトルは海外展開をしていましたが、最近だと任天堂さんと一緒にやらせてもらった『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者・うしろに立つ少女』が海外でもかなり好評で、それなりの数が出せたのが大きいきっかけの一つになったかなと思っています。

――『ファミコン探偵倶楽部』は本当にいいリメイクでした。

 ありがとうございます。制作は苦労の連続でした。圧倒される物量が今思い返しても大変でしたね。

――そこまで(笑)。

 『ファミコン探偵倶楽部』のストーリー自体はそんなに長くないんですけど、中に入っているリソースがMAGES.のソフトの3倍ぐらいありまして、作りながらこれはかなりきついなぁ……って(笑)。制作の根本を提案して導入した本人が言うなって話ですが(苦笑)。

 でも、任天堂さんと一緒に制作するにあたって、自分たちが持っていた作り方というか根底といいますか、それと任天堂さんが想像する作りがうまくミックスしてでき上がった作品になった気がします。

 自分としてはだいぶやりきったので、あれ以上のものはたぶん作れないだろうなぁと思いながら制作していたんですけど……人間の欲って難しいもので、何かを作り上げると、じゃあ次もっといいもの作ってやろうじゃないか! となるんですよね。

名作『infinity』シリーズの移植とリメイクが進行中!

――これは個人的にとても期待しているのですが、今後も過去の名作アドベンチャーをリメイクする企画はあるのでしょうか?

 たぶんどこにも言っていない話なのですが、『Never7』や『Ever17』などの『infinity』シリーズの移植とリメイクをやりたいというスタッフが社内にいまして、「今の環境下で快適に遊べる形ができるんだったら作ってもいいよ」と伝えました。

 そのスタッフが準備を始めて、なおかつ今、昔のリソースなどを引っ掻き回して若干進み始めているという状態ですね。

――『infinity』シリーズの移植とリメイクはうれしすぎますね!!!!

 以前『Ever17』をXbox 360でリメイクしたスタッフが携わっているんですけど、そのときに立ち絵を3D変更したものの2Dの方が良かったなどの声が多かったようなので、この辺りはリファインしていくことになると思います。

 ただシナリオのアップデートなどは概ね好評ではあったので、今回リメイクするなら、そこをちゃんと踏まえて作り直すようにと伝えてあります。

 当時携わっていたスタッフもいるので、そのあたりの心配はないかなと思っています。

 正式にお伝えできる日まで少々お待ちください。『infinity』シリーズの移植とリメイクはやる予定です。

――これは相当ファンが喜ぶ発表になりそうですね!

 『infinity』シリーズにはそもそも自分は関わってなかったんですけど、すごく昔からずっと好きでいてくださっているユーザーが多いタイトルなので、遊びやすい環境下で出せればなと思っていました。

 それこそ自分が『ファミコン探偵倶楽部』のリメイクを制作したい! と思ったのは、当時のディスクシステムを準備するのが面倒くさいというのがきっかけなんですよ。それで任天堂さんにリメイクのお話をしたら、意外にも検討していただけるということになりました(笑)。

――リメイク作品を作る際に大事にしていることはなんでしょうか?

 リメイクは、その作品を好きな人が作るのが一番いいのかなと思います。『ファミコン探偵倶楽部』は極論、自分ではなく誰か別の人が作ってくれてもよかったんですよ。自分はただただ現行機で遊びたかったので……。それぐらい好きなんですよね(笑)。

 自分もあと何作品の制作に携われるのかなって考える年齢になってきたので、やりたい作品だけ作るというスタイルのほうが今後はいいかなと考えるようになりました。

 その方が多分作品に対して熱の入れ方も変わってきますし、まぁ好きと熱のせいで逆に変な方向にいっちゃってとんでもないものができあがる可能性もなくはないですけど(笑)。

 リメイクしてみたい作品はたくさんありますが、それこそ実現できる作品ってどれくらいあるんだろうなと思います。

――ちなみに浅田さんがリメイクしてみたい作品というのは?

 1年前のインタビューでも言ったと思うんですけど『定吉七番(さだきちセブン) 秀吉の黄金』と『消えたプリンセス』ですね。

 『定吉七番』は、原作がとにかくおもしろいので売れるか売れないかはまったくわからないけどやらせてくれないかなー! って思っています。

 『消えたプリンセス』は、今のユーザーだとクリアできないだろうなぁ……IIコンのマイクに向かって声を出すとか、若い子はわからないですよね(笑)。

→1年前のインタビューでも語っていた内容はこちらから

 あとは、リバーヒルソフトさんの昔のアドベンチャーもリメイクしたいですね。また、リバーヒルソフトさんの一連のシリーズとは毛色が異なりますが、リバーヒルソフトさんが一部携わったこともある『卒業 ~Graduation~シリーズ』といった育成作品のリメイクもちょっとおもしろそうだなって。

 他にはセガ・サターン時代に発売された『クロス探偵物語~もつれた7つのラビリンス~』も大好きで、自分がゲーム業界を引退したときに遊びたいんでどなたかリメイクしてくれると嬉しいんですが、できれば自分にやらせてもらえればと(笑)、今どこが版権を持っているんでしょうね。もしこれを読んで「版権持っているぞ! 誰かリメイクしてくれ!」という人がいれば、ぜひお話をいただきたいですね。

 『御神楽少女探偵団』なんかもちょっとリメイクしてみたいなという気はあるんですけど、この作品もとんでもない物量がありそうなんですよね。あとこの作品には志倉も携わっていたんですけど、近くに携わった人がいるとやりやすいのかやりにくいのか、そこも気になります。

 他社さんとの距離感と社内の距離感ってだいぶ違うので、近くにいるとボロクソ言われるかも知れないですね(笑)。

 ……結局、自分が将来プレイしたいゲームをリメイクしたいですね!

今だから明かせる『ファミコン探偵倶楽部』リメイクの秘話

――浅田さんにとってリメイクは、思い出のゲームを自分の手で再度遊べるようにする、という感じでしょうか。

 自分の中で小学生時代にプレイしたアドベンチャーゲームって、やっぱり思い出に残っている作品が結構多くて、それが可能なら今またプレイしたいなと思います。

――昔のアドベンチャーゲームをリメイクする際に新しい発見などあるのでしょうか?

 ファミコン時代のアドベンチャーゲームって表現できる範囲が狭かったので、その当時のクリエイターさんたちのさまざまなアイデアがすごく詰まっていて、今でも素晴らしいなと感じます。

 特に昔の作品のリメイクをしていると当時のスタッフの方々の容量との戦いが垣間見れてすごいなぁ! って感じますね。
 
 『ファミコン探偵倶楽部』をリメイクしているときも、坂本さん(『ファミコン探偵倶楽部』の企画、制作、脚本を手がけた坂本賀勇氏)は当時こんな感じで作っていたのかぁといった自分の中での答え合わせ的なことができたので、そういった意味でも自分の好きなアドベンチャーゲームをリメイクするのはすごく楽しいです。

 アドベンチャーゲームで昔のものをリメイクするとなると、売上のところがちょっと未知数で難しいとは思うんですよ。ただ今の時代だとダウンロード販売がだいぶ主流になってきているので、少し間口が広がったかなと思っています。

 先ほど上げた作品の関係者の方がご興味あればご一報ください!

――リメイクの難しいところって他になにかありますか?

 リメイクって本当に茨の道なんですよ。リリースしたあとにファンからフルボッコにされるかもしれないなって思いながら制作しています。

 原作が好きだった人に受け入れてもらえるような形に仕上げるというのは、どうやっても一種の賭けになっちゃうんですよね。だから、最初から最後までせめて自分の気持ちだけでもブレずに作っていくという心持ちがないとリメイクって失敗しやすいと思っています。

――その作品に熱がないとファンとの空気感がつかめないですよね。

 そうですね。そういった意味では『ファミコン探偵倶楽部』に関しては熱を入れられましたし、小学生時代の自分を思い出しながら制作していました。

 あと、ちょっと本筋と関係ないですけど、小学生の頃に自分が熱中して遊んでたゲームを作った人と一緒に仕事ができるというのがうれしかったですね。なかなかない機会だなと。

 これはもうお金では買えないプライスレスだ! 作った側の唯一の特権だ! って(笑)。

――それはかなりうれしいですね! 逆に近くで仕事したことで困ったことなどありましたか?

 困るというより、どうしてもプレイヤーとして遊んでいた作品なので自身の思い入れの方向がプレイヤー視点になりがちで、自身の思い描いていた設定と実は全然違いますみたいなことはありました。

――な、なるほど……。

 印象的な思い入れでの食い違いとしては、私の他にも『ファミコン探偵倶楽部』が大好きなスタッフがうちにいまして、空木さんは細マッチョだ! という本人イメージがあったらしくて、リメイクで出てきた空木さんを見て「なんでそんな普通にガタイがいいんだ! 私の空木さんは細マッチョだ!」って叫んでました(笑)。

 そういった、30年間のイメージのズレみたいのはありましたね。そのスタッフは設定資料集や限定版のデザインに携わってくれた方なんですけど、資料集などの作業をしていくうちに「リメイクの空木さんもなくはないな」みたいな感じで少しずつ受け入れながら制作していました。

 本当にうちのスタッフは『ファミコン探偵倶楽部』が好きな人たちがいっぱいいたので、各々そのような葛藤があったのかなと思います。そういうところはなかなか味わえない経験だったので、とてもとかったですね。

――古い作品のリメイクならではの経験ですね。

 『ファミコン探偵倶楽部』のときは、「リメイクするならこうなります」というモックをダメ元で持っていって、それを任天堂さんに受け入れてもらって世に出せた、という奇跡の作品だったので、本当にありがたい話でした。もしかしたらお蔵入りなっていたかもしれないので。

 常に何かいろいろなものが動いていて、そこに世界が本当にあるかのような形で魅せるのが今回のテーマです! って任天堂さんに説明したんですけど、1年後ぐらいにはスタッフ全員に恨まれるような状況に……って雰囲気に……。

――大惨事じゃないですか!

 ちょっとね。グラフィックチームのところには特に近づかないようにしていました(笑)。

 でも本当に結構無謀なことをしていたなと思います。あの学校の前の1枚絵を作るだけでも通常のアドベンチャーゲームの10倍ぐらいの手間をかけたりとか、作中3秒しか出てこない背景もあるんですけど、そこにも手を抜かず凄い時間をかけて制作しましたね。

 かなり細部までこだわって制作していたので、UIなんてたぶん10回ぐらい作り直したり、もっとこうしたほうがいいかなって感じの手探り状態で制作していたんですけど、やっぱり自分たちが納得できるものが完成しない限り、原作が好きなファンの方々は絶対に納得してくれないと思って妥協なく制作させていただきました。

 キャスティングに関しても、緒方恵美さんを主人公に、あゆみちゃんは皆口裕子さんに演じていただこうというのは最初から決めていたんですけど、それ以外の方はスタッフみんなで考えて、基本的に演技がうまくて、キャラにハマりそうな方を大量の吹き替え音声を聞きながらキャスティングしました。時間はかかりましたが、いいキャスティングだった思っています。

――プレイしていて、キャラとボイスが本当に合っていると感じました。

 キャスティング含めて、ものすごく慎重かつ丁寧に制作していたので、ここ数年の間で一番思い出深いタイトルです。

 でも制作が終わって思ったのは、リメイク作品は原作がおもしろい作品であることが大前提にあって、多分本作もドット絵のほうがよかったというユーザーもいると思うんですよね。だから無理に押し付けるというか、「自分の中の30年前の思い出のアルバムを開いてみませんか?」というそんな感覚で楽しんでいただけるとすごくいいかなって。

 自分もプレイしながら当時の情景がフラッシュバックしました。『ファミコン探偵倶楽部 うしろに立つ少女』なんて特に怖かった印象が強く残っていて、昔ってゲームは1日1時間って決められていたりしたじゃないですか。

 でも、アドベンチャーゲームって一度プレイしちゃうと先が気になるんで、親が寝静まったあとに真っ暗の部屋でこっそり、光が漏れちゃうと親にバレるのでTVを布団で覆ってプレイしたりしていましたね。ディスクシステムのギコギコという音ですら親にバレちゃうって思ったり……いろいろと怖かった思い出が蘇りました。

 そんな素敵な作品に出会えてよかったなと思います。

アニメ版権ものは作品愛のあるプロデューサーが担当

――1月26日に発売された『サマータイムレンダ Another Horizon』をはじめ、『やはりゲームでも俺の青春ラブコメはまちがっている。完』、『五等分の花嫁』関連で2タイトルゲームがリリースされる予定ですが、アニメ版権ものの今後の展望についてお答えください

 今後に関しては、変わらずいくつか控えているタイトルもありますし、引き続き注力していきたいなとは思っています。

――アニメ版権もののゲーム化企画はどのような流れで決まるのでしょうか。たとえば、MAGES.さん側からお願いすることもあるのでしょうか?

 アニメ版権に関してはMAGES.からアニメの製作委員会に参画させていただいている作品も結構あるので、アニメのタイトルのパワーじゃないですけど、放送により話題が盛り上がるタイミングと開発スケジュールなどから発売できるタイミングが噛み合うと大体弊社から、ゲーム化しましょうか? みたいな話の流れになっていますね。

 先日発表した『五等分の花嫁 ごとぱずストーリー』もその流れで制作しています。『五等分の花嫁』の作品はMAGES.から過去に2作出していて両方とも好評なので、その好評を裏切らない形で新しいお話をちょっと投入できればなと思っています。

 またアニメ版権に関しては、最近のアニメじゃなくて昔のアニメなどでもゲーム化したらおもしろそうな作品がいくつかありまして、版権について聞いてもらっている作品が実はいくつかあります。

――先程のリメイクの話に通ずるものがありそうですね。

 やっぱりこのアニメがすごく好きだからということから始めないと、いいものは作れないと思っていて、『五等分の花嫁』もスタッフの中に『五等分の花嫁』がすごく好きな人がいて、この作品でゲームを作りたいというところから話が始まっているので、そこの入り口は本当に大事しています。

――好きという気持ちを大事にするということですよね。

 そうですね。やっぱり好きじゃないとそのアニメがなぜウケているのかが理解できないですし、細かい表現とかキャラクターの魅力に影響が出ちゃうんですよね。

 なので、アニメ化されている作品をゲーム化するときには、まず各プロデューサーから「このアニメが好きなのでゲーム化させてもらえませんか」というところから始まっていて、その後にどのくらい売上が見込めるのかという大人の話をしていくので、本当に入り口はゲーム化を提案する人がそのアニメを好きかどうかが大前提になります。

 『サマータイムレンダ』に関しても、スタッフの中に漫画原作が好きな人がいて、話の内容的にタイムリープものなので、弊社との相性もすごくいい題材だし、それだったらやってみようかとなりました。

 原作とはまたちょっと違った楽しみ方がある作品になっているので、ぜひ遊んでいただければと思います。

――タイムループしながら物語が複雑に絡み合っていく感じがMAGES.さんにピッタリだなって漫画を読みながら思っていました。

 ちょっと裏話になるのですが、『サマータイムレンダ』のプロデューサーに『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』のようにA.D.M.Sを使って作りたいと話をしましたが何年かかるかわからないので止めましょうとなりました(笑)。

 またちょっとリメイクの話に戻っちゃうんですけど、自分に余力があるんだったら『YU-NO』の異世界編を「A.D.M.S(アダムス)」システムで枝分かれしていくように作ってみたいなと思っています。

 『YU-NO』のリメイク版を作っている最中に、構成とルートの分かれまでは制作していましたが、これ作っているととてもじゃないけど発売日に間に合わない! となってやめました。これで作っていたら発売があと3年延びていましたね(笑)。

 そういえば『YU-NO』のアダルト版がPC移植されます。

 私が遊んだ原点の作品が現状遊ぶ方法がないのは、勿体ないなとずっと思っていてFANZAさんのサイトでは、今作品以外のエルフ作品が今でも遊べる状態で販売されていてなんとかYU-NOも遊べる形で皆さんに提供できればなと考えていました。

 幸なことにFANZAさんに古くからの知人が在籍していたこともあり、打診したところ実現することができましたので、18歳以上の方に限られますが機会があればぜひ遊んでもらいたいと思います。

弊社は18禁ゲームは販売開発もしていませんので、私が監修的な立ち位置で参加させていただいていますのでよろしくお願いします。

――これまたファンが喜びそうな情報ですね!

約10年ぶりにシューティングゲームをプロデュース

――話をお聞きしていると、かなりゲーム制作の時間が足りない感じですね。

 なかなか時間がとれない状況ですね。ゲームの企画開発の仕事だけを求められている状況ではなく、取締役としての仕事を求められる時間が多くなっているのは実情です。

 掛け持ちでいろいろなラインを動かそうとすると、中途半端なものが完成しちゃう可能性があって難しいですね。

 あとはプロデュースだけの参加にはなってしまいますがシューティング作品も動いているので、皆さんに早めにお届けできればなと。

――おぉ! 久々に浅田さんのシューティング作品が!

 完全に新規のシューティング作品を出すのは、ケイブを辞めてからなので10年ぶりなのかな。久々にフレーム動かして、「ああ、ちょっと1フレ遅れてるな」という懐かしい感覚に陥っています。あと敵の弾を見ているときに視力ちょっと落ちたなぁとか、反射神経が落ちているので、体の衰えを感じていますね。

 全部の構成をがっつり考えるまではちょっとできないんですけど、シューティングゲームのおもしろさみたいなのをプロデュースしていきます。

――どのような感じのシューティング作品になるのでしょうか?

 コンシューマーではあまりやってないような、ちょっと変わった手法を取り入れています。別にストーリーを入れるとか、途中にアドベンチャーパート入れるとかそういった手法ではなく、シューティングゲームとして新しい試みを入れています。

 成長要素のようなものを入れて、1回遊んで終わりではなく、何周も遊べるような作品になると思います。

 久々のシューティングなので、もちろん売上も大事なんですけど、自分たちがおもしろいと思えるものを作ろうというのは念頭に置いています。しかしいかんせん10年のブランクがあるので、どんなものに仕上がるかは自分もちょっと不安な要素ではありますね。

 昔の自分が作った作品とかを引っ張り出してきて、「俺こんなの作ってたの!?」って驚いています(笑)。

完全新作の『コープスパーティー』を制作中!?

――『宮本算数教室 賢くなるパズル 大全』や『たいみんぐぅ~』っといったMAGES.さんのイメージとは少々異なる作品を2021年の下半期に立て続けにリリースされましたが、反響はいかがでしたか?

 MAGES.はアドベンチャー作品のイメージが強いのですが、こういう作品を出したことで若いスタッフからもっといろいろな作品を作りたいという提案が増えた気がします。

 今までのアドベンチャーだけのイメージから今後出す作品で少しずつMAGES.の見え方が変わってくるのではないでしょうか。

――今後どんな作品が出てくるのでしょうか?

 先ほどお伝えした夏ぐらいに予定しているタイトルですが、実はですね、『コープスパーティー』の新作を現在制作中です! この『コープスパーティー』の新作は2Dドット絵とはガラッと変わった全然違うビジュアルになっていまして、「あれ、これ本当にMAGES.のアドベンチャーなの!?」って思うぐらい、方向性を変えたアプローチをしています。

 ずっと『コープスパーティー』を制作していたスタッフが本作も引き続き制作していて、新しい『コープスパーティー』の形というのをユーザーの皆様にお届けしたいなと思っています。

 これは近々、正式な発表があると思うので待っていてください。これも全世界同時発売する予定で、MAGES.が今年一番力を入れるタイトルになっています。

――リメイクになるんでしょうか?

 いえ、完全新作の『コープスパーティー』になります。もちろんシナリオも完全新作になります。今までの見た目とはガラリと変えていますので、そこもお楽しみにしてもらえればと思います。

 『コープスパーティー』は音のこだわりが強い作品なので、そういったこだわりは変えずに、よりホラー要素を強めているので、シリーズファンだけではなくホラーゲームファンにもぜひ遊んでいただけたらなと。

――そんなにガラッと変わるんですね!

 ただ制作に関わっている原作シナリオを書いているチームグリグリさんも含め開発スタッフなどは皆同じなので、元の『コープスパーティー』が崩れている訳でなく、軸はしっかりそのままって感じです。

 軸はそのままに、『コープスパーティー』というホラーゲームをもう1段階上のステージに上げてみようよというところから企画が始まっているので、シリーズファンの方にも期待していただきたいです。

  • ▲旧作の『コープスパーティー』から見た目がガラリと変わるそうですが、どのように変化するのでしょうか。期待が高まりますね!

――いつ頃からこの企画は動いていたんでしょうか?

 制作は一昨年ぐらいから始まっていたんですが、企画自体は数年前から動いてました。『コープスパーティー』を新しい形にしようという話はずっと議題には上がっていたのですが、中々着手まではいけずで停滞していました。一昨年ぐらいにチャレンジ精神も兼ねてアクセルを一気に踏み込んだって感じになります。

若手スタッフが切磋琢磨する低価格帯ソフトの展開

――教育系のゲームにつきまして、「今後展開していければ」とおっしゃっていましたが、新たな企画や展望がありましたらお聞かせください。

 水面下で元々発表していた作品は、もうそろそろ発売かなと思っているんですけれども、他にもいくつかやりたいものっていうのが候補に出てきているので、ここは継続的にやり続けていきたいなと思いますね。

――また低価格帯でのお求めやすい作品も進めて行きたいと伺ったのですが、そちらの展望もお聞かせください。

 そこに関しては、うちの若いスタッフたちの登竜門じゃないですけど、いろいろな意見が出てくる中、経験も大事ということで、自分で作ってみたいと思うゲームがあればある程度予算を渡していろいろチャレンジしてもらっています。

 それこそオリジナルのアドベンチャーゲームを作りたい! というスタッフもいるんですよ。じゃあ少し予算出すから、低価格帯アドベンチャーゲームとして勝負してみようって感じですね。

 他にも今、まさに絶賛制作中の作品がいくつかあるので、これも近い将来お知らせできると思います。

――低価格帯アドベンチャーゲームはおもしろそうですね。

 やっぱりアドベンチャーゲームってやったことのない方々からすると、ゲームのプレイ幅のわりにソフトの値段が割高に感じる方もいると思うんですよ。もちろんそこはしょうがない部分だと思うのですが、もしかしたら少しだけ入り口のハードルを低くすることで遊びやすさが出てくるのではと。

 そこで低価格帯でいろいろな人に触れてもらおうというチャレンジがあっても悪くはないかなと思っていて。挑戦の意味合いが強いですね。

――気軽に遊べるアドベンチャーゲームはいいですね。

 その気軽というのがおもしろくて、昔ならアドベンチャーゲームは最低でも20時間、イベントCGは100枚みたいな目安みたいのがあったんですけど、時代の移り変わりなのか、ユーザーの中でも意見が分かれていて、20時間は長い、10時間ぐらいで終わらせてくれという人もいれば、逆に30時間以上やらせてくれという人もいたり。このあたりは難しくもあり、おもしろいところでもありますね。

 世代が若くなればなるほどプレイ時間を短くしてほしいというユーザーが多くて、どっちに振るか難しいところです。ただ無駄に長くするんだったらやめたほうがいいという考えは念頭に入れて制作しているので、今後プレイ時間も含めて考えていきたいなと思っています。

MAGES.だけではなくグループ全体で盛り上げていく!

――MAGES.さんはゲーム以外の事業にもかなり力を入れていると思うのですが、ゲーム事業以外に予定している今後の展開などありましたら教えてください。

 実はゲーム事業部の中にグッズ制作部が入っていて、そこの商品を今度オンラインショップで売るなど、そういうこともいろいろやっています。MAGES.はゲームだけの会社ではないので、それこそ先日開催した「MAGES;FES 2023」みたいに、MAGES.に所属しているアーティストさんに歌う機会を提供していきたいなと思います。

 コロナ禍でしばらくライブというファンとアーティストが一体になれるような機会が減っていたので、今後はそういうイベントも進めて行きたいと思います。

 また声優事務所も運営していまして、MAGES.のゲームが好きなユーザーでそこの養成所に入ってタレントになっていった人たちも何人かいるので、そういう多方向なアプローチについては今後とも変わらず、自分たちがおもしろそうだなと思ったことにどんどんチャレンジしていきたいですね。

 3年ぐらい前にコロプラの子会社になって、やれることの幅が広がったり、ソーシャル的な宣伝のノウハウを教えてもらったりと、プラスになることが多くて、今後MAGES.だけではなくグループ全体でエンターテイメントというものを突き詰めていければいいなと個人的には思っています。

――全体的に前へ前へ進んでいくという感じですね。

 ゲームだけに限らず、音楽もそうだし、それこそアニメ出資など志倉が関わった部分はいろいろありますが、志倉が経営から退いたからやめようよみたいな話は一切なかったのもよかったですね。

――最後にMAGES.ファンの方にメッセージをお願いします!

 志倉が経営から離れたからといって、今までのMAGES.が変わるかといったら基本的には何も変わらない状態ではあるので、科学アドベンチャーシリーズを含めてMAGES.のゲームを購入して遊んでいただいているユーザーの皆様には、引き続き叱咤激励いただければと思います。ぜひ今後ともよろしくお願いします。

 夏までにいくつかうちのタイトルが出るので、そこもぜひ遊んでいただければと思っておりますので、よろしくお願いします!

――本日はありがとうございました!

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