連載
インディーズゲームの小部屋:Room#321「Armageddon」
できればおんもに出たくないけど,歩き始めたみいちゃんのような気持ちで春が来るのを心待ちにしている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第321回は,CRIAN SOFTの「Armageddon」を紹介する。本作は,4人の天使が地獄の悪魔共との最終決戦に挑むという横スクロールシューティングだ。ところで,赤い鼻緒のJoJoって,一体何のことなんだろう。新手のスタンド使い?
世界の終末に起こるという天国と地獄の最終戦争,アルマゲドンが勃発した。今こそ,魔王サタンを打ち滅ぼすべし!
ゲームには,Raven,Michael,Gabriel,Micahという4人の天使(?)が登場し,プレイヤーはこの中の誰か一人を操作して,悪魔の軍団に立ち向かうことになる。なぜかウリエルとラファエルの姿が見当たらないが,たぶんどこか別の場所で戦っているのだろう。ていうか,RavenとMicahって誰なの?
各キャラクターはそれぞれ,攻撃性能や移動速度が少しずつ異なるので,自分の好みで選べばいいと思うが,そんなことより問題なのは,4人のビジュアルが揃いも揃って濃すぎること。Ravenはまだマシだが,フェイスペイントを施したMichaelの顔はまるで凶悪犯のようだし,Gabrielはジャギ様も真っ青なフルフェイスのヘルメットだし,MicahはMicahで,その気がない相手から告白されたときのような嫌悪感丸出しの表情だ。なんなのこれ!
おまけに4人は天使(のはず)なのに,なぜか使い魔を連れており,これではどっちが悪魔だか分かりゃしない。また,どの天使にも敵弾に当たると鎧が破壊されるという,嬉しいようなそうでもないようなギミックが用意されているのも,見逃せないポイントだ。いや,別に見逃しても惜しくないけど……。壊れた鎧は次のステージには復活するが,鎧を着ていないときに被弾するとミスになるのは言うまでもないだろう。
キャラクターの操作は,方向キーでの移動に加え,ショット,ボム,そして剣での攻撃の3ボタンで行うというもの。ショットは通常攻撃,ボムは画面中の敵弾をすべて打ち消すというお馴染みのものだが,少し変わっているのが剣による攻撃だ。
剣はもちろん,直接敵を斬りつけてもいいが,基本的には敵弾の対処に使うことになる。剣で敵弾を斬ることで,その動きを遅くできるのだ。斬られた敵弾は青い色に変化し,弾をかわして前方にキャラクターを移動させると消滅する。その際,動きを遅くした敵弾に触れてもミスになってしまうので注意しよう。
キャラクターの濃さに思わず度肝を抜かれる本作だが,ゲームは全体的にシンプルな作りで,パワーアップアイテムも攻撃力とスピードをそれぞれ強化するものと,ボムの回数を増やすものの3種類のみ。オンラインランキングやリプレイ保存機能といったものもないが,大きめに描かれたキャラクター同士でドカドカと弾を撃ち合うのは楽しく,難度もほどほどでテンポよく敵を撃墜していけるので気持ちよくプレイできる。正にシンプル イズ ザ ベストといった内容で,個人的にお気に入りの一本だ。
公式サイトではそんな本作のデモ版が公開されているので,興味を持った人は,まずはそちらをお試しあれ。また,製品版はDesuraにて4.49ドルで発売中。見た目ほどのバカゲーではないので,値段ぶんは楽しめること請け合いです。
■「Armageddon」公式サイト
http://www.criansoft.com/eng/Armageddon.html- この記事のURL:
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