キャラアニは2017年11月26日、新宿のロフトプラスワンにて「『ゲーム天国』復活記念!!“超ハイパーおちゃらけ座談会”」を開催した。

『ゲーム天国 CruisinMix』発売記念イベントをリポート、豪華ゲストによるポップでディープなトークが展開! 同スタッフ開発による、あのイカサマ麻雀シリーズの話題も!_01

 本イベントは、11月30日に角川ゲームスより発売となったプレイステーション4/PC(Steam)用ソフト『ゲーム天国 CruisinMix』のリリースを記念してのイベント。ステージにはメインディレクターの荒井正広氏とアシスタントディレクターの風穴尚紀氏が登壇し、キャストや作家陣ら豪華なゲストを交えてのトークを3時間以上に渡ってくり広げた。

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物販コーナーにはゲーム制作も手がけるシティコネクション謹製のジャレコグッズの数々が。
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この日限定でゲームにちなんだスペシャルメニューも用意された。

第1部ではセリアとクラリス(真)による暴走トークが

 3部構成で行われたイベントの第1部では、ゲーム中でセリアを演じるかないみかさん、そして新キャラクターのクラリス(真)を演じる丹下桜さんが登壇。キャストティングや収録にまつわる秘話が明かされいった。

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 ヒロイン声優として一時代を築いたかないさん、丹下さんがいるだけにトークはとても華やいだ雰囲気に。そもそもクラリス(真)の声を荒井氏がオファーしたのも「ダメ元でオファーしてみたらオーケーが出た」と、狙い撃ちであったのだという。「(アフレコで)過激なことを言った気がする」と語った丹下さんだが、開発陣は「キツいことを言っても声に甘さがある」とキャスティングがズバリとハマったことに胸を張った。また、「(いまでは大御所のキャストばかりなため)ドラマパートの収録で全員を集めるのが大変だった」とのコメントも。

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MCを務めたメインディレクターの荒井正広氏(左)とアシスタントディレクターの風穴尚紀氏。「ジャレコ時代も自分たちでなんでもやったね」と昔を懐かしむ発言も。

 理想の男性を求めてクラリスカーで世界中を巡っているという15歳の美少女・クラリス(真)。そもそもなぜ(真)なのかというと、プレイステーション版として発売された『GUNばれ! ゲーム天国』に、クラリス(※原作とは似ても似つかぬ金髪ショートの暴走娘)が登場しているから。じつはコレ、「あとあと本人が出てきて……というネタの仕込み」であったことを風穴氏が暴露。その後のタイミングを逃してしまっていたが、十数年を経てまさかの伏線回収となったそうだ。「いずれは新旧クラリス対決を実現させたい」との発言もあったので、今後の展開に期待しよう。

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声優の丹下桜さん(左)とかないみかさん。かないさんは大好きなアルコールをグイグイと飲み干し、それとともにトークも滑らかに。また、イベントのために用意された台本を使っての生アテレコも披露され、大きな拍手を集めていた。

 トークの途中では荒井氏によるクラリス(真)を使った実演プレイも行われた。原作同様にオイル缶を発射するクラリスカーの様子はとってもユニーク。通常版のパッケージを描いたA-10氏や、漫画家のRIKI氏が描き下ろしたクラリスボンバーの絵柄が表示されるたびに、来場者からは「おおー!」という歓声があがっていた。

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 第2部ではジャレコ時代を振り返る懐かしトークが展開。かないさんと荒井、風穴両氏の付き合いは、収録を同タイミングで行ったスーパーファミコン用ソフト『美少女雀士スーチーパイ』と『きんぎょ注意報! とびだせ!ゲーム学園』から始まったそうで、当時はまだゲームに声優をキャスティングすることが珍しかったため、いろいろと苦労があったそう。

 トークはさらに盛り上がり、1997年から文化放送でオンエアされたラジオ番組“みか・美紀のスーチーラジオSTATION”放送についての一幕も。「リスナーさんからの手書きのハガキを読むのが楽しかった」と懐かしむかないさんだが、ときにはトークの暴走や、女性声優に対するとある行動(詳細は各自調査)を共演者の伊藤美紀さんに静かにたしなめられたこともあったとか。

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休憩時間中にはパッケージに収録されているOVAの上映も。“戦え!わしだけのムテキンダーZ”(歌:宮内タカユキ)が高らかに鳴り響いた。

 また、当時からかないさんを交えた打ち合わせ(という名の飲み会)は頻繁に行われていたそうで、そこで生まれたアイデアが形になった企画もあると、スタッフと声優陣の信頼関係を感じさせるエピソードが続出。かないさんの“影のプロデューサー”ぶりはこの日も発揮され、「じゃあつぎは『スーチーパイ』も復活したらいいね!」と意気軒昂。気がつけば、観覧に来ていた園田健一氏(スーチーパイシリーズでキャラクターデザイン)がステージへと引っ張り出されて、トークの輪に加わっていた。

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かないさんに「こっちくればいいじゃん!」と呼び込まれ客席から登壇した園田健一氏(左端)。『ゲーム天国 CruisinMix』では、クラリスカーとDLC第2弾キャラクター・番刀 炎のデザインを受け持っている。

 園田氏は『スーチーパイ』シリーズを振り返って「キャラクターがどんどん増えていってネタが尽きてきた」と苦労話しを披露。その裏には「安易に髪の毛の色などで区別を付けないから」(荒井氏)というこだわりがあったそう。ちなみに新作『スーチーパイ』に関しては、「具体的に企画が通ったらやりますよ!」と即答し、場内からは大きな拍手が。関係者の額から汗が滲んでいた気がするが、シリーズの大ファンとしては実現することを夢見たい。見てもいいよね?

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かないさんの無茶振りで、園田氏はスケッチブックに直筆のミルキーパイのイラストを執筆。なんと、その後のじゃんけん大会で来場者にプレゼントというサプライズも!

 第3部のゲストは、漫画家のA-10氏、イラストレーターのRIKI氏、海外版のプロデュースを担当するデジカのジェームス・ラグ氏が登壇し、トークはさらにディープな方向に。あまりに濃密な話ばかりなため、ゲームに関連した部分だけを抜き出すと――。

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左からイラストレーターのRIKI氏、海外版プロデューサーのジェームス・ラグ氏、漫画家のA-10氏。

 もともと『ゲーム天国』の同人誌を作るほどのファンで、そのことが縁となって通常版のパッケージを描くことになったというA-10氏は「ファイターEXは3Dモデルなのですが、そうま竜也先生の漫画版の完成度が凄すぎて、カットごとにデザインが違っている。それが真似できないので設計から機体レイアウトを解析していった」とこだわりの制作秘話を披露。

 クラリスボンバーのイラストを描いたRIKI氏は、『ゲーム天国』や『スーチーパイ』の音楽を担当した荒川恵一さんにインタビュー(RIKI氏の単行本に収録)をしたときのエピソードを披露。「演出が素晴らしいのは荒井さんのこだわりがあってこそ」と、オリジネーターへの敬意を熱のこもった口調で表していた。

 日本のシューティングゲームが好きでイギリスからやってきたラグ氏は、「海外でも個人輸入で『ゲーム天国』をプレイしているファンがいました」と説明。2018年に配信予定の海外版では、すべてのセリフに字幕をつけるそうで「『フォーメーションZ』の舞台の惑星ザナックは、コンパイルの『ザナック』と関係があるんですか!?」といった、マニアならではの質問メールが飛んでくると風穴氏を苦笑いさせていた。

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RIKI氏の描いたクラリスボンバーのイラスト。なお、海外版では現在クラリスボンバーのイラストの一般公募が行われている(https://gleam.io/FPVoo/-)。

 といった具合。発売後にもまだまだ仕掛けは用意されているとの発言もあったので、今後の展開に期待しよう。

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設定資料やOVAのレプリカ台本などが収録された限定BOXのパッケージ。限定BOXのみで聞ける新録ボイスドラマは爆笑必至だ!