美少女フィギュアとふれあい、カスタムし、ゆるく戦う『武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター』試遊レポ

ぜひアクリルフィギュアスタンドや本物フィギュアとの連動も実現してほしい

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2月7日から千葉幕張メッセで行われているJAEPO(ジャパンアミューズメントエキスポ)のKONAMIブースでは新作対戦型アーケードゲーム『武装神姫 アーマードプリンセス バトルコンダクター』の試遊ができる。

「武装神姫」は2006年からフィギュア、コミック、アニメなど多角展開され2010年にKONAMIがPSPでゲーム化した作品。内容も「武装神姫」と呼ばれる装甲を身に着けた小型の美少女が戦うもので、作中ではプレイヤー(マスター)がキャラクターの強化に様々なカスタマイズを施す要素もあり、続編もリリースされるほど根強いファンがいる。「メカ×美少女」という先進的なデザインも話題になり、後の「フレームアームズ・ガール」などの作品に影響を与えた。

加えて当時は高精細な可動フィギュアの販売が手頃な価格になったことから、プラモデルやアクションフィギュアのタイアップ制作も行われ、これを熱心に集めた人も多いことだろう。

本日試遊した感想をお伝えすると現代的な箱庭空間で戦うアクションゲームであるものの、「武装神姫」らしいカスタマイズ要素が楽しい作品で、フィギュア収集家の僕としても今後の多角的な展開が楽しみになる作品だと感じた。

本作の醍醐味は「カスタマイズ」にあり!

プレイヤーは最初に最大3体の「神姫」の描かれたカードを筐体の左手にある機械に読み込ませて、自分の「神姫ハウス」に彼女たちを“お迎え”することから始める。

ここで最初に感動したのは、手持ちのカードを機械に読み込ませるとサブモニターの中にキャラクターたちが投影され、さも自分が彼女らのフィギュアを所持しているような感覚にさせてくれたこと。

一瞬「Gateboxみたいですげぇ!」と感動したが、同時に「最近のキャラクターファンは昨今の不景気の影響で高額なフィギュアに手が出しづらく、低価格なアクリルスタンドフィギュアに手を出している」というオタク業界の懐事情についての悲しい話もよぎってしまった。とはいっても、アクリルスタンドフィギュアは現実の空間の中にアニメキャラクターが存在する(ように見える)という点で人気があり、手軽に持ち歩けることから旅行先でキャラクターを片手にスマートフォンで撮影してSNSにアップロードするというムーブメントも起こしている。

そう考えると、本作をカードで済ませるというのはややもったいない。どうせならアクリルスタンドフィギュアで発売して読み込ませるという方が今時っぽくていいのではないかと思った。

話がだいぶずれてしまったので本作のインプレッションに話を戻そう。

「神姫ハウス」にお迎えしたあと、プレイヤーは3分という非常に短い時間で彼女たちの装備のカスタマイズや昨今のゲームでスタンダードとなっている「ふれあい」を楽しむことになる。

「カスタマイズ」では他のゲーム同様に装備後のステータスや見た目が表示され、純粋にこのあとに控える戦いに備えてガチガチの強化装甲で行くもよし、ステータスアップをかなぐり捨ててお気に入りの神姫にパリコレ顔負けのファッションを施して見た目重視の装備で行くもよし。

装備はレアリティによって強さが大きく異なり、このゲームに足を踏み入れたプレイヤーが神姫たちを勝利に導くにはそれ相応に幾度もプレイを重ねてレア装備を獲得することになる。僕はお気に入りのキャラクターには常に勝ちに行ってほしいので、青髪ツインテールという見た目に心を奪われた「ストラーフMk.2」にステータス強化の装備を施す。

その後、他の2体を適当に見た目重視で見繕って神姫たちと楽しいふれあいの時間を送るわけだが、残り30秒しか無い!

慌てて様々なふれあいを試そうと試みると、思いがけず指先が胸に当たってしまった! なんということだ! せっかくのお気に入りの子に睨まれてしまった!

バトルのコンセプトは面白いものの、やや挙動に不安が残る

つかの間のふれあいが終了したらいよいよ最初にセット3体と戦いに出ることになる。このゲームは4人対戦で、ルールも敵プレイヤーの神姫たちのHPを削り、その周りに散らばったジェムを集めて、最も多くのジェムを集めたチームが勝利。という非常に単純明快なルールとなっている。

セットした3体の神姫たちはバトル前に誰を順に出すか決めることができ、神姫のHPがゼロになったら自動で切り替わる。操作方法も簡単で、攻撃ボタンとブーストボタン、ジェム回収ボタンの3つと、2つのトリガーボタンとスティックの付いたレバーを握って操作することになる。

ブーストボタンは1回の入力で回避アクションとなり、長押しすることでダッシュ、2回連続で押すと敵攻撃をガードする。いずれもブーストゲージを消費するので注意が必要だ。またこの3つのボタンはそのスペースを回転させることができ、プレイヤーの操作しやすい配置に切り替えることができるという驚きの構造となっている。

レバーに付いているトリガーの一つはターゲット切り替え、もう一つはジャンプアクションとなっている。ジャンプトリガーを長押しするとブーストがかかって高い高度まで飛び上がることができ、素早く二回押すと地面に着地する。乱戦に巻き込まれたときには高く飛び上がって距離をとって、別場所に避難するのが良いだろう。

基本的な操作方法も理解できたところでバトル部分の感想をお伝えすると、キャラクターの挙動が非常にもっさりしていることが気になった。これは今後の開発によって多少改善されるかもしれないが、PSPで遊んだ体験の濃い人にとっては肩を透かすことになるかもしれない。

この戦いはジェムを集めたチームが勝利というルールになっているせいか、場合によっては他プレイヤーの乱戦に接近して、その周りに散らばったジェムを横取りすることも可能で、遊んでいるときには発生しなかったものの、「逃げ得」で勝利を掴むプレイが発生した際に不満を覚えるプレイヤーも出るのではないかと懸念した。

一番気になったのは、攻撃アクションがはっきりしていないこと。これは早急に改善してほしいポイントで、キャラクターのモーションからエフェクトが物足りない感じになっているのが拭えなかった。

ただ一点考えてみると、このゲームがどこの層に対して訴えているかということ。仮に本作が「ガンダム エクストリームバーサス」のようなスピーディーかつ陣取りを意識するような方向性を目指しているのではなく、「美少女フィギュアとふれあい、カスタマイズし、ゆるく戦う」ことをコンセプトに置いているとするならこれで正しい在り方なのもしれない。

今回公開されているのはあくまで試遊版なので、まだ決断を下しづらいが現代の風潮に合わせた「武装神姫」を新しく遊べるというのは非常に面白い試みと感じた。ゆくゆくは家庭用機に進出した際には「ディズニーインフィニティ」のように実際のフィギュアをゲームに連動、なんてことも視野に入れてくれたらフィギュアコレクターとしては嬉しい限り。むしろ意見したいのはアーケード筐体もデータの読み込みを「カード」に留めるのではなく、フィギュア、もしくはアクリルスタンドフィギュアにすることでさらなるビッグムーブメントを起こすのではないだろうか。

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