【特別企画】

「アストロシティミニ」開封レポート

懐かしの筐体デザインを忠実に再現、セガ選りすぐりのアーケードゲーム37タイトルが遊び放題!

【アストロシティミニ】

12月17日発売予定

価格:12,800円(税別)

 懐かしのアーケード用ビデオゲーム筐体「アストロシティ」を6分の1サイズに縮小し、37タイトルを収録した「アストロシティミニ」が、12月17日に発売の時を迎える。

 昨今流行のレトロゲームの復刻ハード、しかも前代未聞の汎用ビデオゲーム筐体の復刻アイテムが発売されるとあっては、GAME Watch読者の皆さん、とりわけ80~90年代にゲームセンターで青春時代を過ごした方であれば、興味を持たないわけにはいかないだろう。

 以下、今回も当サイト恒例の、復刻ハード開封レポートをたっぷりとお届けしよう。

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筐体デザインを忠実に再現、USBケーブルをつなぐだけですぐに遊べる

 まずはパッケージから見てみよう。黒を基調としたシンプルなデザインで、上部を開くと取扱説明書が現れる。取扱説明書を取り出すと、その下にはHDMIケーブルと電源用のUSBケーブルが入った箱がある。ケーブル類を取り出すと、お待ちかねの「アストロシティミニ」本体を拝むことができる。あとは本体裏側にある端子にUSBケーブルを接続し、PCなどのUSBから電源を確保するだけで準備完了だ。

 電源スイッチをオンにすると、本機の上部にある緑色のLEDランプが点灯し、ディスプレイにはメニュー画面が表示される。ちなみにLEDランプは、元祖「アストロシティ」で蛍光灯が点灯する仕様を再現したもの。かつて、ゲームセンターで実機を遊んだ経験がある人であれば、懐かしさのあまり「おおっ!」と思わず声を上げてしまうことだろう。本体裏側のフォルムも本物そっくりで、材質も同じ樹脂を使用しており、手触りまでもが見事に再現されている。

 裏側にあるHDMI端子にケーブルを接続すれば、テレビやPCのモニターに画面を映し出して遊ぶことも可能で、なおかつイヤホンジャックも搭載しているのもうれしい。また運搬用の取っ手など、本体裏側のフォルムもバッチリ再現しているので、こちらのデザインも愛でつつ開封を楽しんでいただきたい。

【「アストロシティミニ」パッケージ】
パッケージ正面には、収録タイトルを示す「37」の数字がまぶしい
パッケージ上部。ここから開封する
パッケージ左側
同じく右側
裏面には収録タイトルのリストが書かれている

【いよいよ開封!】
開封すると、最上部に取扱説明書が入っている
HDMI、USBケーブルが入った小箱
「アストロシティミニ」本体、ご開帳! 漆黒のプレートと、緑色のレバー(レバーボール)とボタンが織りなすコントラストが郷愁を誘う
ご覧のとおりの手のひらサイズ。デザインも手触りも、何もかもが懐かしい
本体の裏側のデザインも忠実に再現。下部の左隅にある黄色いスイッチが電源スイッチで、以下順番にHDMI端子、別売りのパッド接続用USB端子2個、イヤホンジャック、電源供給用のUSB端子がある

【電源スイッチON!】
電源を入れると上部のLEDランプが点灯。初回起動時は言語設定画面が表示される
言語を設定後、メニュー画面が起動する。収録タイトルは年代順にソートされている

操作感、安定感ともに良好。高精細ディスプレイで鮮やかによみがえったビジュアルにも要注目

 拙稿、「アストロシティミニ」最速プレイレポート」でもすでにご紹介したように、本機はレバーもボタンもミニサイズだが、どのゲームを遊んでも操作性に関してはまったく問題ない。ボタンが6個も付いているメリットを生かし、例えば「バーチャファイター」では、パンチ、キックボタンを2か所に設定していたり、「ファンタジーゾーン」、「エイリアンシンドローム」などのシューティング、アクションゲームには連射ボタンが搭載されているのも実にありがたい。

 レバーを動かしたり、ボタンを連打したときの感触も心地良く、いかにもアーケードゲームを遊んでいるという気分にさせてくれる。筆者は普段から何事も力みがちで、おそらくレバー、ボタン操作時も普通の人よりもかなり押す力が強いのだが、プレイ中はデスク上に置いた本機がほとんど動かず、安定感に優れているのも好印象だ。

早速「ゴールデンアックス」、「ラッドモビール」、「コラムス」をプレイ
ゲーム内で操作方法が確認できるほか、いつでもセーブ&ロードが可能!
本体の設定メニューで、画面設定を「アナログテレビ」に変えると、ブラウン管モニターの出力を擬似的に再現した表示になり、フレーム設定メニューでは2種類のフレームのいずれかを表示したままゲームが遊べる設定ができる
画面設定を「アナログテレビ」にして、フレーム設定をそれぞれ変えて「ファンタジーゾーン」「カルテット2」を起動したところ。前者のフレームは、どうやら「アストロシティ」の  面をイメージしたデザインになっているようだ

 USB端子に、別売りの「アストロシティミニ アーケードスティック」か、または「アストロシティミニ コントロールパッド」を接続すれば2人プレイも遊べるようになる。1人プレイ時も、これらのコントローラーを使って遊べるのも本機の特長のひとつと言えるだろう。また、高精細の液晶ディスプレイを搭載し、HDMI出力にも対応したことで、各タイトルのグラフィックスがより鮮明に映し出されるのも本機の魅力だ。かつて、駄菓子ゲーセンでモニターの色がにじんだり、「焼け」が残った古い筐体でした遊んだことがなかったゲームのキャラクターや背景が、「こんなに細かく描き込まれていたとは知らなかった!」などと驚かされることだろう。

 本機の収録タイトルとして最後に発表された、「ドットリクン」が遊べるのもこれまた大きなサプライズだ。本作は、元祖「アストロシティ」に同梱されていた基板に入っていた、その名のとおりドットイート型のアクションゲームだ。だが、ゲームのルールもビジュアルも、80年どころか70年代の作品かと思えるほどの超シンプルな内容だったため、本作を稼働させていた店舗はほとんどなかったと記憶している。そんな一般のプレーヤーには存在すらもほぼ知られていない、ゲーセン店員経験者じゃないと触れる機会が皆無だったであろう、言わば幻のゲームをわざわざ収録したところに、開発スタッフの並々ならぬこだわり、そしてセガ愛を痛感せずにはいられない。

 「ソニックブーム」や「アラビアンファイト」など、初の家庭用移植が実現したタイトルも多く、さらに幻の1本「ドットリクン」をも加えた、全37本がまとめて遊べる「アストロシティミニ」。ゲーセン、あるいは駄菓子屋育ちのゲームファンにとっては、まさに感涙もののラインナップだ。きたるクリスマスや年末年始の休暇を利用して、すべてのタイトルを思う存分遊びまくっていただきたい。

別売りのコントローラーを接続すれば2人プレイでも遊ぶことができる(※写真は上から「バーチャファイター」、「ワンダーボーイIII モンスターレアー」)
元祖「アストロシティ」に同梱されていた基板でのみ登場した「ドットリクン」も収録。なんとも心憎いサービスだ