いち早く16ビットCPUを搭載したゲームマシン

 1988年(昭和63年)10月29日は、メガドライブが発売された日。本日で発売から35周年を迎えたことになる。

 メガドライブは、セガ・エンタープライゼス(当時)から発売された据え置き型ゲーム機。ジェネシス(GENESIS)の名称で北米を中心に大ヒットした、セガハード史上でもっとも普及したマシンとなっている。一時期は北米でのシェアがナンバーワンになったこともあり、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』とともに日本を遥かに凌駕する絶大な人気を誇っていた。

メガドライブが発売35周年。世界的ヒット作『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』を生み出したセガハード史上でもっとも普及したマシン【今日は何の日?】

 何年か前に『しくじり先生』でカズレーザーさんがメガドライブについて熱く語っていたり(神回)、復刻版ミニゲーム機として“メガドライブ ミニ”や“メガドライブ ミニ2”が発売されたりしているため、もしかすると若い世代のゲームファンでも本機を知っているかもしれない。

 家庭用ゲーム機としていち早く16ビットCPUを搭載したマシンとして有名で、本体ボディーに金色の文字で“16-BIT”と刻印されているのが大きな特徴だ。前世代の8ビットマシンであったセガ・マークIIIやファミリーコンピュータを超えた性能であることをわかりやすく示しており、筆者を含む当時のゲームキッズたちはまんまとノセられて憧れを抱いていたものだった。いとうせいこうさんが出演していたテレビCMでも「時代が求めた16ビット」という売り文句が印象的だ。

 メガドライブ最大の魅力は、やはりセガのアーケードゲームをたくさん移植してくれたソフトラインアップになるんじゃないだろうか。当時のゲームセンターではセガのタイトルが圧倒的な人気を誇っていたので、アーケードゲームファンたちがメガドライブをこぞって購入していた印象がある。筆者も当然それが目当てで、発売日に『スーパーサンダーブレード』とセットで買ったんじゃなかったかな。

 『獣王記』、『ゴールデンアックス』、『スーパーハングオン』、『スーパーモナコGP』、『コラムス』など、有名タイトルは枚挙にいとまがないほどだ。セガ以外の多数のソフトメーカーも本格的に参入しており、なかでもカプコンの『大魔界村』や『ストライダー飛竜』が登場したときはかなりのインパクトだった。他機種の移植版よりもかなり先行してプレイできた点も当時は優越感に浸れたんじゃないかな。

 そのほか『ファンタシースターII』、『シャイニング&ザ・ダクネス』、『シャイニング・フォース 神々の遺産』、『ランドストーカー ~皇帝の財宝~』、『アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険』など、移植作ではないメガドライブオリジナル作品も多数登場。とくに『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は現在も続く人気シリーズとなっているのは語るまでもないだろう。

メガドライブが発売35周年。世界的ヒット作『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』を生み出したセガハード史上でもっとも普及したマシン【今日は何の日?】
『スーパーサンダーブレード』
メガドライブが発売35周年。世界的ヒット作『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』を生み出したセガハード史上でもっとも普及したマシン【今日は何の日?】
『ゴールデンアックス』

 メガドライブと言えば、拡張性の高さも特徴的だった。メガCDやスーパー32X、メガモデム、メガアダプタなど、さまざまな機能の周辺機器が登場している。当時から呼ばれていたかは覚えていないが、現代では可能な限り周辺機器を繋げたそびえ立つ姿を「メガドライブタワー(メガドラタワー)」などと呼ぶこともある。復刻版のメガドライブ ミニのデコレーションキットに、まさかの“メガドラタワーミニ”があったのには笑ってしまった。

 また、1991年5月31日にはメガドライブを内蔵したパソコン、その名も“テラドライブ”が発売されている。PC側と連携することでメガドライブをクロックアップさせて高速に動作させるなんて芸当もできたらしい。

 1993年4月23日には、小型化を果たしたメガドライブ2も発売された。

 先程から何度も登場しているが、本機の復刻版ミニゲーム機であるメガドライブミニは、2019年9月19日に発売。これが好評だったためか、第2弾となるメガドライブ ミニ2が2022年10月27日に発売された。前者はメガドライブ、後者はメガドライブ2を模した外観となっている。

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